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振動
「振動〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
振動の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「生きている腸」より 著者:海野十三
の棒の先を生ける腸《はらわた》にあて、それからその白金の棒に、六百メガサイクルの
振動電流を伝わらせると、彼の生ける腸《はらわた》は急にぬらぬらと粘液をはきだす。....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
見たにも等しいものか、ここに始めて精神の興奮絶頂に達し猛然たる勇気は四肢の節々に
振動した。二頭の乳牛を両腕の下に引据え、奔流を蹴破って目的地に進んだ。かくのごと....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ても、それらの破片は再び重心に向かって落ちかかってくる、しかして重心の前後の往復
振動をするが、たびたび衝突した後に結局は再び平衡状態に復するだろうと言っている。....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
連載探偵小説「地獄の使者」の第一回を書きあげ、今日前川氏に渡した。 ◯宇田川嬢「
振動魔」の印票を届けられる。二十五日迄に捺してほしいとの事なり。 ◯「川柳祭」寄....
「春昼」より 著者:泉鏡花
首を狙って取ろうとする。火は附いていないから、火傷はさせぬが、夢中で取られまいと
振動かす、小児は手を出す、飛車を遁げる。 よだれを垂々と垂らしながら、占た! ....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
登った急なところをおろされるのだ。小林は「ここは底が知れませんぜ」といわれて足が
振動したようだ。横足のつま先が少し低いとずるりと滑ろうとする。滑れば底なしにころ....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
」 私は、思わずそう叫んだ。暖炉の上においてある音叉をとりあげた。それは非常に
振動数の高いもので、ガーンと叩いても、殆んど
振動音の聴えぬ程度のものだった。しか....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
天井の電灯が急に燭力を落とした。そして妙な息づかいを始めた。と同時に、部屋全体が
振動を起した。それはだんだん烈しくなっていった。 僕たちは皆立ち上って、部屋の....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
顔をじっと見つめ、 「そのわけというのは、そのとき、『魔の空間』はひじょうに速い
振動をしていたために、人間の目には見えなかったのです。たとえば飛行機のプロペラは....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
て、烏の形動き絡うを見て、次第に疑惑を増し、手を挙ぐれば、烏等も同じく挙げ、袖を
振動かせば、斉しく
振動かし、足を爪立つれば爪立ち、踞めば踞むを透し視めて、今はし....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
にもれる光に、舷側の白い波浪や艦尾に沸くおびただしい水沫、それから艦内をゆるがす
振動音などが乗組員たちの耳目をうばっているにすぎないが、昼間だったら、まさに言語....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
……一度伏せた羽を、衝と張った、きらりと輝かした時、あの緑の目を、ちょっと此方へ
振動かした。 小狗の戯にも可懐んだ。幼心に返ったのである。 教授は、ほとびる....
「橋」より 著者:池谷信三郎
君は、その男が好きなんじゃないの? シイカはじっと下唇を噛んでいた。一歩ごとに
振動が唇に痛く響いて行った。 ――え? 彼が追っかけるように訊いた。 ――ええ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ので、コイルにつないである電流計の磁針は、四、五回もぐるぐると廻って、なお大きく
振動した。 また電流計の代りに、小さい木炭の切れを二つ入れて置くと、木炭の接触....
「迷信解」より 著者:井上円了
一種に相違ない。また、古来伝うるところに釜鳴りの怪の話があるも、これ釜中の空気の
振動より生ずる由にて、物理上説明のできることあれば、仮怪の一種であろう。その他は....