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振盪
「振盪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
振盪の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「教育と文芸」より 著者:夏目漱石
、滑稽趣味の上にこれを観賞するは、一種の芸術的の見方であります。けれども私が、脳
振盪《のうしんとう》を起して倒れたとすれば、諸君の笑《わらい》は必ず倫理的の同情....
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
なければいいと思うぐらい、車が早く廻るので、乗ってる人の臓器《ぞうき》は少からず
振盪《しんとう》する。余はこのトロに運搬されたため、悪い胃を著るしく悪くした。車....
「土鼠と落盤」より 著者:黒島伝治
しげに吐き出した。「今に見ろ! 只じゃ怺えとかねえから。」 妊婦は、あとで「脳
振盪」と、病床日誌に死の原因を書きつけられていた。 五 今度は、山....
「人造人間」より 著者:平林初之輔
にまとまりましたよ。今のうちでないと大きくなっちゃ持ち運びが大変ですからね。液の
振盪を防ぐためには随分骨を折りましたが、それでも長い道中なのでどうかと思いました....
「意味深き今日の日本文学の相貌を」より 著者:宮本百合子
明治、大正と徐々に成熟して来た日本の文学的諸要素が、世相の急激な推移につれて
振盪され、矛盾を露出し、その間おのずから新たな文芸思潮の摸索もあって、今日はまこ....
「地上」より 著者:島田清次郎
通が開けるにつれて北野家への信従を失ってはいけないと彼は考えた。彼は最後の精力を
振盪して清酒醸造の事業をはじめた。彼の計画は見事に的中して、新しい生気が村中に溢....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
の下部にある黒き横線は忽《たちま》ち隠れて見えざるべし。それへ少しずつ水を加えて
振盪《しんとう》し、乳汁の薄くなりて黒線の一、二と数え得るに至らばその乳汁の達し....