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捕
「捕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
捕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
の話をしゃべり出した。
七
鼠小僧次郎太夫は、今年五月の上旬に召
捕《めしと》られて、八月の中旬に獄門になった、評判の高い大賊《たいぞく》である。....
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
えた。三郎治も後難を恐れたと見えて、即座に彼を浦上村の代官所へ引渡した。
彼は
捕手《とりて》の役人に囲まれて、長崎の牢屋《ろうや》へ送られた時も、さらに悪びれ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
のことを知っているよりもはるかに人間のことを知っています。それは我々人間が河童を
捕獲することよりもずっと河童が人間を
捕獲することが多いためでしょう。
捕獲というの....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
ふくしゅう》の恐怖からだった。いや、今でも猶《なお》この恐怖は、執念深く己の心を
捕えている。臆病だと哂《わら》う奴は、いくらでも哂うが好《い》い。それはあの時の....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
か知れないだろう。」
「それがあの頃は、極《ごく》正直な、人の好《い》い人間で、
捕虜の中にも、あんな柔順なやつは珍らしいくらいだったのだ。だから軍医官でも何でも....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
必ず我等のために、御加護《おんかご》を賜わるのに違いない。第一なたらの夜《よ》に
捕《とら》われたと云うのは、天寵《てんちょう》の厚い証拠ではないか? 彼等は皆云....
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
いる。
しかしそれは偽《いつわり》である。彼等は仇《かたき》を取った後、警官の
捕縛《ほばく》するところとなり、ことごとく監獄《かんごく》に投ぜられた。しかも裁....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
には「ピストル強盗《ごうとう》清水定吉《しみずさだきち》、大川端《おおかわばた》
捕物《とりもの》の場《ば》」と書いてあった。
年の若い巡査は警部が去ると、大仰....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
の間《あいだ》に出来《しゅったい》した、いろいろの大変を御話しました。御主人が御
捕《おとら》われなすった後《のち》、御近習《ごきんじゅ》は皆逃げ去った事、京極《....
「運」より 著者:芥川竜之介
《さ》けた水干を着て烏帽子《えぼし》もかぶらず、曳かれて参ります。どうも物盗りを
捕えて、これからその住家《すみか》へ、実録《じつろく》をしに行く所らしいのでござ....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
トの足を止めたのを見ると、片手に子供を抱《いだ》きながら、片手に「人の子」の肩を
捕えて、ことさらに荒々しくこずきまわした。――「やがては、ゆるりと磔柱《はりき》....
「墓」より 著者:秋田滋
うとして、彼女の髪の毛をぐッと掴んだのです。 ちょうどその時でした。わたくしは
捕ってしまったのです。 わたくしは、その晩、夜一夜、ちょうど愛の抱擁をした人間....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、例によって、怪しいふしぎな伝説をぽつりぽつり物語っていた。不遇なアンドレ少佐が
捕虜になった場所に生えている大きな木のあたりで、葬式の行列が見えたとか、哀悼の叫....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
しなかった。自分たちの手からあんなに永いあいだ逃げていた幸福、その幸福をようやく
捕えたのである。この幸福が、眠っている間に、また自分たちを見捨ててどこかへ行って....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
狩猟ということを思い付いた。子供たちは、虫けらを見つけたり、小鳥や、小さな動物を
捕えたりすると、それを殺す。しかし、ただそれだけでは、われわれの中にある、抑える....