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捜し求める
「捜し求める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
捜し求めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
がら、その下知を待ちうけました。 しかし、伊豆守は声がないのです。何者かの姿を
捜し求めるかのように、しきりとあたりを見まわしていられましたが、そのときふとお目....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、アリ・ザデは正にこう言ったそうである。『まあまあ、お前には何の係わりもない物を
捜し求めるのは止したがよい。お前はよくこそ尋ねてきてくれた。が、もう平和に御帰り....
「伸子」より 著者:宮本百合子
そこにいなかった。弟達もいなかった。夜気のうちに母一人であった。伸子は、我知らず
捜し求めるように室内を見廻した。 「雨になって困ったろう?」 多計代は、雑誌を....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
いて行った時、ちょっと立ち停った。路を考えるようにも見えたし、また空いたベンチを
捜し求めるようにも受取れた。だが、その何れでもなかった。彼の眼は、無料宿泊所の新....
「源氏物語」より 著者:紫式部
かなき(晶子) 宇治の山荘では浮舟の姫君の姿のなくなったことに驚き、いろいろと
捜し求めるのに努めたが、何のかいもなかった。小説の中の姫君が人に盗まれた翌朝のよ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
すればもっとくわしく聞くことができるであろう、自分自身が一所懸命になってその人を
捜し求めるのも、人から単純過ぎた男と見られるであろう。またあの宮のお耳にはいるこ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
に、自分一人ではあまりに大きすぎる喜びを分かつべき、ある眼を、ある友を、本能的に
捜し求める。 クリストフが、音楽の楽しみをよりよく味わうために選んだ、それら一....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れた情熱は、その檻《おり》を揺すって唸《うな》りつづけ、おのれの餌食《えじき》を
捜し求める……。 旋律《メロディー》は終わった。沈黙……。彼女は歌いながらクリ....
「博物誌」より 著者:岸田国士
地へやって行く前に、途中でゆっくり道草を食う、林の上を回りながら、頻りに道連れを
捜し求める。その微かな呼び声で、こっちへやって来るのか、遠くへ行ってしまうのかわ....
「その人を知らず」より 著者:三好十郎
ン。……(かなり永く黙っている。フッと顔をあげる、こっちの暗い遠い所を、なにかを
捜し求めるように、また、それをとがめるように、深い目でジッと見る。白い頬が時々ピ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
う。 してみると、その笛は、彼女に取っては、寔に、将来、自分の血液のつながりを
捜し求める唯一の手がかりでもあるし、また、こうしてまだ相見ぬうちは、笛こそ親の姿....