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捜す
「捜す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
捜すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
忽然として姿を隠す。飛びもしないのに、おやおやと人間の目にも隠れるのを、……こう
捜すと、いまいた塀の笠木の、すぐ裏へ、頭を揉込むようにして縦に附着いているのであ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
「むむ、可いって事に。」 主税は笑って、 「その事じゃない、馬丁の居処さ。己も
捜すが、お前の方も。」 「……分った。」 と後退って、向うざまに顱巻を占め直し....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
び歩いている。そこへ一羽の野鴨が波の上を飛んできてどこかへ巣を作ろうとして場所を
捜す。イルマタールが水中から臑を出すと鴨がその上に金の卵を六つ生み、七番目には鉄....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
はじめ、寄り着かれた海岸近くに、どこか思召しにかなった場所はなかろうかと、心して
捜すと、いくらもあります。これは陸で探るより、船で見る方が手取り早うございますよ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
ほどの罪もないか、命に別条はまず無かろうが、怪我は今までにも随分ある。 さあ、
捜す、となると、五人の天窓へ燭台が一ツです。蝋の継ぎ足しはあるにして、一時に燃す....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
を呼びましょう。」 「成程々々、御心附至極の儀。そんなら、ここから一つ名を呼んで
捜す事にいたしましょう。頭、音頭を願おうかね。」 「迷児の音頭は遣りつけねえが、....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
小意気な処を勤めるんだ。このお前、しっきりなし火沙汰の中さ。お前、焼跡で引火奴を
捜すような、変な事をするから、一つ素引いてみたまでのもんさね。直ぐにも打縛りでも....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
内へなんぞ来るんだもの。」 「三年|越だよ、手紙一本が当なんだ。大事な落しものを
捜すような気がするからね、どこかにあるには違いないが、居るか居ないか、逢えるかど....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
した邸だ。一遍通り門札を見ても分る。いやさ、猫でも、犬でも分る。 一体、何家を
捜す? いやさ捜さずともだが、仮にだ。いやさ、七くどう云う事はない、何で俺が門を....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
クさ。 ――呆れもしない、目ざす敵は、喫茶店、カフェーなんだから、めぐり合うも
捜すもない、すぐ目前に顕われました。ところがさ、商売柄、ぴかぴかきらきらで、廓の....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
の。それも書生さんや、職人衆からではございませんの。」 娘客の白い指の、指環を
捜すように目で追って、 「中坂下からいらっしゃいます、紫|鹿子のふっさりした、結....
「露肆」より 著者:泉鏡花
るでお話しにならんのですが、誰が何を見違えたやら、突然しらべに来て、膃肭臍の中を
捜すんですぞ、真白な女の片腕があると言うて。」…… 明治四十四(一九一一)年二月....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
墓所に、京の友禅とか、江戸の俳優|某とか、墓があるよし、人伝に聞いたので、それを
捜すともなしに、卵塔の中へ入った。 墓は皆暗かった、土地は高いのに、じめじめと....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
んじゃアありませずね。見りゃ溜池の中に舟もあったし、材木もありましたが、水死人を
捜すように鶏を浮しとく数じゃありませず、持扱いましたね、全く気が気じゃあなかった....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
え、いきものをね、分って?……取るのは、うまれつき拙なんですって。ですから松露を
捜す気もなかった処へ、火事だって騒ぎでしょう。煙が見えたわ。あの丘へ駆上ると、も....