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「捧呈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

捧呈の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
佐橋甚五郎」より 著者:森鴎外
、喬僉知《きょうせんち》の三人はいずれも広縁に並んで拝をした。ここでは別に書類を捧呈《ほうてい》することなどはない。茶も酒も出されない。しばらくして上《かみ》の....
軍用鮫」より 著者:海野十三
彼は懐中から恭々しく、大きな封書をとりだして鞠窮如《きくきゅうじょ》として博士に捧呈した。 楊《ヤン》博士は、釣糸をトマト氏に預けて、馬の腹がけのように大きい....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
幀された表紙を開くと、裏側には、ジャンヌ・ド・ツーゼール夫人に捧げたホルバインの捧呈文が記され、その次葉に、ホルバインの下図を木版に移したリュッツェンブルガーの....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
えした。しからば願意をきき届けようと言って、その旨を耕雲斎に確答し、一橋中納言に捧呈する嘆願書並びに始末書を受け取って退営した。翌日甚七郎は未明に金沢藩の陣所を....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
《いす》の上に反り返り、天井を眺めて、頤《あご》をゆすぶりながら、物知り顔に次の捧呈《ほうてい》文の文体を吟味していた。 いと畏《かしこ》き、いと崇高《けだ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
まで方々に、将校やテナー歌手や楽長や友だちなどの写真がごっちゃにかかっていた――捧呈《ほうてい》の文句がついていて、ほとんどどれにも、詩が、少なくともドイツで詩....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
には、内心の夢想の連続を簡単に示す小題がついていた。クリストフはそこに、ひそかな捧呈《ほうてい》文や頭字や日付などを書いておいた。それは彼一人にしかわからないも....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
加減なところをひらいてみた。するとちょうどそのページに、楽曲の初めに、ドイツ語の捧呈《ほうてい》文が読まれた。 わが親愛なる憐れなる犠牲者へ そして下に日....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ベス著。マルグリットの諸マルグリット、ジャン・ド・ラ・エー著、ナヴァール女皇への捧呈文付き。大使の職員および品位につきて、ヴィリエ・オットマン閣下著。一六四四年....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
我が店員の一人、ある家に御注文伺いした時、毎度有難うという。商人が客に対して捧呈すべき御挨拶を言上せしところが、当家の御主人わざわざ台所へお顔を出され、貴様....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
めに携えている小さな器具で攪拌して泡立たせる。三番目の侍者は恵まれたるナプキンを捧呈する。四番目の侍者(これが例の二箇の金時計を持っている男)はチョコレートを注....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
いる専属料と対局料がいくばくかは知らないけれども、それに一文も手をつけず神サマに捧呈しなければならないらしかった。 そして対局に上京という時には、東京までの切....
だいこん」より 著者:久生十蘭
るだろう、持ってこい」 とすごい声でいった。 長謙さんがおどろいて会員名簿を捧呈すると、憲兵大将は唇をへの字にしながら、しゃくんだ顔で頁をくりだした。 「光....
真珠の首飾り」より 著者:神西清
至極」と僕は言って、一緒に出かけた。 ※ 先方に着くと、まず贈物の捧呈式があり、ついで祝詞の言上があり、それからわれわれ一同は、シャンパーニュ州の....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
にこの釈迦牟尼如来のお舎利を上げて貰いたい」と言って舎利をおさめた銀製の塔とその捧呈書とそれから貝多羅葉の経文一巻を託されました。でダンマパーラ居士の言われるに....