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「捲き起る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

捲き起るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
キャバレーの客たちを踏み越え掻き分けて、呻り声のする方へ近づいていった。が、また捲き起る混乱のために、その呻り声がどこかへ行ってしまった。 「どこにいるのだ、青....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
、蒼冥と暮れた宵色の湖面が覗かれた。宵色の中に当って平沙の渚に、夜になるほど再び捲き起るらしい白浪が、遠近の距離感を外れて、ざーっざーっと鳴る音と共に、復一の醒....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
、昨夜のお山荒れをだけ予言したのではなかった。この、人界の血の暴風雨と、それから捲き起る万丈の波瀾を警告したのではなかったろうか。 そして、このすべては、善も....
地球要塞」より 著者:海野十三
んが、早く、それをいってみたまえ」 「うん、いおう。このたび、いよいよ地球の上に捲き起ることとなった第三次世界大戦は、どういう目的とするかね」 X大使は、ふし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
仏頂寺、丸山もこれで身を温めました。 ある時は、この浴槽の中から、天下の風雲が捲き起るような談論も飛び出したり、鬱屈たる気分で詩吟が出たり、いい心持で鼻唄が出....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ること、明日は降るであろうこと、曇るであろうこと、または即今、南の方から低気圧が捲き起ること、北の方の潮の色が変っていること、そういうことが出鱈目の口うらのうち....
北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
限りの花が開く。人は言葉通りに新たに甦って来る。あの変化、あの心の中にうず/\と捲き起る生の喜び、それは恐らく熱帯地方に住む人などの夢にも想い見ることの出来ない....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
は黒部及高瀬の二峡谷を擁し、南に向っては梓川の深谷を抱いて、殆ど相並行して洪濤の捲き起るが如き長大なる山脈を縦観するところ、幾多の峰頭は著しく痩せて尖り、しかも....