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捻じる
「捻じる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
捻じるの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
り併列した形だ。この上に生きた物でも戴せて、瓦斯のコックを開いて電気のスイッチを
捻じると、取りあえず瓦斯が飛び出して窒息させてしまう。そのうちに電熱器が熱して来....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
ば、くどくどお礼など申して、お身近はかえってお目触り、御恩は忘れぬぞや。」と胸を
捻じるように杖で立って、 「お有難や、有難や。ああ、苦を忘れて腑が抜けた。もし、....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
も居ないのを、一息の下に見渡して、我を笑うと心着いた時、咄嗟に渋面を造って、身を
捻じるように振向くと…… この三角畑の裾の樹立から、広野の中に、もう一条、畷と....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
と徳利を突出した、入道は懐から、鮑貝を掴取って、胸を広く、腕へ引着け、雁の首を
捻じるがごとく白鳥の口から注がせて、 「わりゃ、わなわなと震えるが、素膚に感じる....
「喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
げたりするのであった。柔らげた竹の端を樫の樹の板に明けた円い孔へ挿込んでぐいぐい
捻じる、そうしてだんだんに少しずつ小さい孔へ順々に挿込んで責めて行くと竹の端が少....
「娘」より 著者:岡本かの子
のハンドルを片手で握り乍ら素早くシートへ彼女は腰を滑り込ます。ローロックのピンを
捻じると、石垣へ手をやり、あと先を見計らって艇を水のなかへ押し出した。 もの馴....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
ッコとも謂うのである。中国地方から東では是をモヂリまたはムヂリ、ムジルというのも
捻じることであった。その形が鯉の頭に似ているからコヒグチと東京では謂い、東上総で....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
あ、はやく行け」 すると、若い妻は、ふいに松千代を膝に抱いて、うしろ向きに身を
捻じると、しゅくと、声をしのばせて泣きだした。 官兵衛がまだ二十二歳、彼女がや....