掃き溜め[語句情報] »
掃き溜め
「掃き溜め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
掃き溜めの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼は昔の彼ならず」より 著者:太宰治
ぱの霜は清浄であった。月あかりのために、石ころや、笹の葉や、棒杙《ぼうぐい》や、
掃き溜めまで白く光っていた。 「友だちもないようですね。」 「ええ。みんなに悪い....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
なると納豆が好きになるのも、そんな感化を受けるからかも知れない。 納豆を喰うと
掃き溜めの腐ったにおいがして、何とも云われずうれしい。殊に豆の本当のうま味がわか....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
み、ああいう楽しみもして、ああいう耽溺のにおいも嗅いで見たいような気がした。僕は
掃き溜めをあさる痩せ犬のように、鼻さきが鋭敏になって、あくまで耽溺の目的物を追っ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
ざと勝手口へ回つてみた。と、そこには、手拭を頭にのせた母が、散らかつた薪屑を箒で
掃き溜めているではないか。跫音で、彼女は、顔をあげた。 息づまるような一瞬の後....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
ほどの細い瑕跡があって、新しく削られたものらしく白い木口が現れていた。土間の隅へ
掃き溜められて灰をかけた血の中へ指を突っ込んだ藤吉は、その指先を懐紙へ押して見な....