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授く
「授く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
授くの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
輝く星の、遠く円かなる大空の始めはいかなりしぞ。 この中より萌え出でて善きものを
授くる幸いある神々は、 いかにその領土を分ち、その光栄を頒ちしか、 またいかに九....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
を打ちかけ、直基が右手の肱を斬って落す。直基、今は之れまでと思いけん、尋常に首を
授く。 越前勢一万余騎の中、真柄父子の勇戦と、この尋常の最期とは、後迄も長く伝....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
影響を及ぼしたる者は、あえて収めてもって一政論派の代表者となす。家塾を開きて業を
授くる者あるいは必ずしも政論を教ゆるにあらず。しかれどもその門人にして政論に従事....
「運命」より 著者:幸田露伴
戦う。炳文敗れて、成|執えらる。燕王自ら其縛を解いて曰く、皇考の霊、汝を以て我に
授くるなりと。因って兵を挙ぐるの故を語る。成感激して心を帰し、遂に世子を輔けて北....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
気にかゝって已に衝心した時、彼女は身命を擲って祈ったれば、神のお告に九年|余命を
授くるとあった。果然夫の病気は畳の目一つずつ漸々快方に向って、九年の後死んだ。顔....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
楼夢――待った、待った、第一の艶書を、あの娘に説かれては穏かでない。」 「教ゆ。
授く。」 「……教ゆ。
授く。気になる、気になる。」 「施す。」 「……施す、妙だ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かなり厳しいと聞いていたのに―― 丑の日の深更を選んで、子無き女のために、子を
授くるの秘法が行われる、滅多な者には許さないが、信心浅からずと見極めのついた者に....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
る理解と興味とを増進するには、少なくも中等教育において科学的認識論方法論の初歩を
授くるも無用にはあらざるべし。) 二 さて従来の科学の立場よ....
「物理学実験の教授について」より 著者:寺田寅彦
も特に中等教育における理化学教授に重きをおかれるようになって、単に教科書の講義を
授くるのみならず、生徒自身に各種の実験を行わせる事になり、このために若干の補助費....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
、読方科において処世法及び職業案内、代表的雑誌の種類及び特色、公共図書館利用法を
授く。 以上のごとき課程を
授くるには、少なくとも左のごとき参考書及び資料を必要と....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
ものであろう。また続日本紀大宝二年正月条には、正六位上|丹比間人宿禰に従五位下を
授くとあって、別に火明命の後裔と称する丹治比姓のもので、間人姓を称えたものであっ....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
一方では漁業航海を護る神として、海人に祭らるる神であったが、これも後世では財宝を
授くる神となり、商家では宅神として、大黒天とともにもっぱらこれを祭るようになって....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
に別に寺院船ありて、その中にて葬儀を行い、また別に学校船ありて、その中にて教育を
授くという。一船は一家にして、父子同棲するも、子長ずれば別に船を設けて分家せしむ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、
若者を夫と教へかしづけ。
さはれチェウスならではえ允さぬ事を、
われいかでか
授くることを得む。
汝達を揺り弄ぶ波は、
恋をもとはにならしめねば、
靡く夢の覚....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
譲りあたへ、たびたび朝家に採用せられて、勅撰を承る家督には秘し教へぬ事を、庶子に
授くる事」があろうや。無下に俗な歌などは「家の庭訓を受け、師の口伝をも聞」いた人....