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「排泄物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

排泄物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
エピデミカ》』三巻十七章)。ブラウンいわくこれは兎の雌雄ともに陰具の傍《そば》に排泄物を出す特別の腺《せん》その状|睾丸《こうがん》ごときあり、また肛門の辺に前....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
から逃れようと悶《もだ》えた。 そこには、腐爛しかかった仔鹿《かよ》の首から、排泄物のような異臭が洩れていて、それがあの堪えられぬ、産の苦痛を滝人に思い出させ....
」より 著者:島木健作
ある。――監房内の温度はおそらく百度を越え、それと同時に房内の一隅《いちぐう》の排泄物《はいせつぶつ》が醗酵《はっこう》しきって、饐《す》えたような汗の臭《にお....
さようなら」より 著者:田中英光
や他人に無関心になり、自分だけを愛する。それも自分の性器を愛し、次に自分の不潔な排泄物を熱愛する。糞尿さえも外に棄てぬようにし、一度だしたものは宝物みたいに包ん....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
れている事で、無残な痙攣の跡が到る処にゆきわたっているばかりではなく、両眼にも、排泄物にも、流血の色にも、まざまざと一目で頷けるものが残されていた。のみならず、....
道標」より 著者:宮本百合子
。ただ空気がひどく湿っぽく、皮膚にからみつくようなつめたさと重さだった。大都会の排泄物が清潔であり得る限界のようなものを、伸子は、その大下水の黒い水の流れから感....
超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
卵が、猿の睾丸を使って若返り法を研究しているのじゃあるまい。 そんな動物連中の排泄物や、体臭や、猛烈に腐敗した食餌の落零れの発酵|瓦斯で、気が遠くなるほど臭い....
作品のテーマと人生のテーマ」より 著者:宮本百合子
持って生れているのだから。黒須千太郎や平尾を筆頭とするその教師らのように、社会の排泄物的存在ではないのだから。二つを、並べて問題にするのは幼稚である、と。 私....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
なお、行くことしばらくにして、あろうことか、コテコテと人間の尾籠《びろう》な排泄物が、煙を立てている。 主膳はムッとして、面をそむけて通り過ぎましたが、宮....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
に努めた末が、結核性の病毒は脊髄病となって、臀《しり》には穴が明いて、そこからも排泄物もするという次第で、いよいよ苦痛が加わると共に、堪らぬ時は号泣する、この号....
鉛をかじる虫」より 著者:寺田寅彦
活動は停止して冬眠の状態に陥ってしまうであろう。それならばまだまだ安全であるが、排泄物をなくするために食物を全廃すれば餓死するより外はない。 鉛をかじる虫も、....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、その肥沃《ひよく》さにおいては都市の残滓《ざんさい》に比すべくもない。大都市は排泄物《はいせつぶつ》を作るに最も偉大なものである。都市を用いて平野を肥《こや》....
発掘した美女」より 著者:坂口安吾
精のように、もつれたり抱き合ったりしている。いつまで続くかキリもないらしい。娘の排泄物はまだそのへんを滝にまかれてグルグルさまよっているかも知れぬが、一夫は知ら....
南島譚」より 著者:中島敦
な夫は奸悪な海蛇だ。海鼠《なまこ》の腹から生れた怪物だ。腐木に湧く毒茸。正覚坊の排泄物。黴《かび》の中で一番下劣な奴。下痢をした猿。羽の抜けた禿翡翠《はげかわせ....
ダルマ船日記」より 著者:山之口貘
下ろしたバケツのぐるりを、くるりと一廻わりなどして見せるかのように、なまなましい排泄物や塵芥やらが漂うていることも稀れなことではない。いくら潮水でもそれはきたな....