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排置
「排置〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
排置の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旅日記から」より 著者:寺田寅彦
うど粉でも振りかけたように見える。新緑のあざやかな中に赤瓦白壁の別荘らしい建物が
排置よく入り交じっている。そのような平和な景色のかたわらには切り立った懸崖が物す....
「時の観念とエントロピーならびにプロバビリティ」より 著者:寺田寅彦
能となる時に、始めてエントロピーが出て来る。ボルツマンがこのような混乱系の内部の
排置の公算をエントロピーと結びつけたのは非常な卓見で物理学史上の大偉業であった。....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
である。庭作りもまたそれである。かしこの山ここの川から選り集めた名園の一石一木の
排置をだれが自由に一寸でも動かしうるかを考えてみればよい。しかもこれらのいっさい....
「小浅間」より 著者:寺田寅彦
りその排列のしかたにも変化が乏しいように思われるが、ここから見た山々の形態とその
排置とには異常に多様複雑な変化があって、それがここの景観の節奏と色彩とを著しく高....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
人間以上の官能を有するいわゆるマクスウェルの魔のごときものありて、分子一つ一つの
排置運動を認めその運動や結合の方則を知りて計算するを得ば、少なくも吾人が日蝕を予....
「二科展院展急行瞥見」より 著者:寺田寅彦
な気がする。 石井氏の「二科同人群像」には単なる似顔の集成でなく、各メンバーの
排置のみならずそのポーズや服装によって各自の個性を表現しようという苦心の痕が覗わ....
「日記」より 著者:宮本百合子
く。つまり自分の云い度い要点だけをつかみ出して活かし、印象つよい対話、読む戯曲的
排置にする方がよかったのだ。神々の名その他を考えて一日かかる。 夜。さいの英語....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
椿岳の旧廬であるが、玄関の額も聯も自製なら、前栽の小笹の中へ板碑や塔婆を無造作に
排置したのもまた椿岳独特の工風であった。この小房の縁に踞して前栽に対する時は誰で....
「西航日録」より 著者:井上円了
五寸ないし二尺余にして、その数幾万なるを知らず。上下となく左右となく、一面に整列
排置し、あたかも人工をもって庭石を敷きたるがごとし。俗説に、古来この地に一大巨人....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
っぷり一杯上げてくれ。
(魔女怪しげなる動作にて圏をかき、その中に種々の物を
排置す。そのうち玻璃器、金属器自ら鳴りて楽を奏し始む。最後に猿等を圏の中に入れ、....