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掘出し物
「掘出し物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
掘出し物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ことは番頭も知らないらしかった。しかしそれだけの事を偶然に聞き出したのは、意外の
掘出し物である。江戸城へはいりこんだ本人は川越の次郎兵衛でなく、宇都宮の粂次郎で....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、今夜はお前に用はなさそうだが、まあそこまで一緒に附き合ってくれ、途中で又どんな
掘出し物がねえとも云えねえ」 「あい。お供します」 女房の尻に敷かれているらし....
「聖書」より 著者:生田春月
統を承けているらしいすっきりした顔は、微笑にゆるんで、やや得意の色があった。 「
掘出し物だ。ヴィクトリア朝のものじゃない、どうしても百年前のものだね」 「へえ」....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いて、底の方から大小の緋鯉や真鯉が跳ね出して来たが、そのほかにはこれというような
掘出し物もなかった。お葉のさしていたらしい櫛が一枚あらわれた。小半日をついやして....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
「いつかは船の行き着いた所で銭を得たから、今度も馬の踏みとどまった所に、なにか
掘出し物があるかも知れない」 地を掘ると、果たして金五百両を得たので、自分の家....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
るときに代々持ち伝えていた書画骨董類もみんな手放してしまったくらいだから、どんな
掘出し物だか知らないが、わたしのところへ持って来ても駄目だよ、と父は一旦断りまし....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、家僕の一人がささやいた。 「その鏡は何か由緒のある品に相違ありません。いわゆる
掘出し物だから取ってお置きなさい」 好奇心と慾心とが手伝って、忰は遂にその鏡を....
「海底都市」より 著者:海野十三
聞いているような気がするよ。――それで、その資源というと、どんなものかね。特別の
掘出し物でもあるのかね」 「それはいろいろあるという話ですがね、中でもみんなの期....
「兜」より 著者:岡本綺堂
してもらうと、それは何代目かの明珍の作であろうというので、勘十郎は思いもよらない
掘出し物をしたのを喜んだという話であるから、おそらく捨値同様に値切り倒して買入れ....
「虎」より 著者:岡本綺堂
くも本所の家へ帰って来ると、弟の幸吉はその猫をみてたいへんに喜んで、これは近年の
掘出し物だという。両国の小屋に出ている者も覗きに来て、こんな大猫は初めて見たとお....
「穴」より 著者:岡本綺堂
である。自分は決して自己の所有権を主張して、遺族らの発掘を拒んだり、あるいはその
掘出し物の分け前を貰おうとしたりするような慾心を持たない。正面からその事情を訴え....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
っている元の丹那沼の中からは、時々|神代杉を掘出すという事から始まって、土中から
掘出し物をする話しが土地の者の口から出た。田代の古城跡から武器が出たとか。法輪寺....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
をされたようです。 何時頃でしたか、米斎君が私のうちへおいでなすって、今そこで
掘出し物をしました、といわれたことがある。代官山の駅を下りて此方へ来る途中の古道....
「かたき討雑感」より 著者:岡本綺堂
っても、かたき討は大石内蔵助と荒木又右衛門に株を取られてしまったので、今更どんな
掘出し物をしても彼らを凌ぐことはむずかしい。大石には芸州の浅野が附いている、荒木....
「活人形」より 著者:泉鏡花
の通りになる処、馬鹿力の強い奴だ。と舌を巻きしが、「待て、何ぞ手懸りになる様な、
掘出し物があろうかも知れぬ。とかかる折にも油断無く八蔵の身体を検して腰に附けたる....