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採れる
「採れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
採れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
が蛤の繁殖事業を初め、種を取寄せて浜に下ろしたから遠からず、この附近は蛤が非常に
採れるようになると答えた。まずこれらの事で家庭の様子も想像することができるのであ....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
草だ、絶対に日本には無い花だ。本草学にだって有りゃあしない。ところで此奴から薬が
採れる。名付けて亜剌比亜麻尼と云う。一滴で人間の生命が取れる。殺人をすることが出....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
秘密の山、さもこそと思ったけれども、 「しかし一体、医王というほど、此処で薬草が
採れるのに、何故世間とは隔って、行通がないのだろう。」 「それは、あの承りますと....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
予が老体には重きに耐えざるを以て、地上に叺を置き専ら蕨を採りたり。然るに蕨の多く
採れるを喜びつつ、小虫を払うを怠れり。故に小虫は多く集りて恰も煙の内にあるが如く....
「喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
はなんでもないことであるが、大蛇は出てもあまり役に立たない。しかし鉱山の煙突から
採れる銅やビスマスや黄金は役に立つのである。 尤も喫煙家の製造する煙草の煙はた....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
くような情炎が舞い狂っているのだ。 日本近海の真珠はアコヤ貝と称する真珠貝から
採れるのが普通であるが、これは小粒だ。最も大きな真珠は主に白蝶貝から
採れるのであ....
「馬」より 著者:佐左木俊郎
」父親はいつもそう言うだけであった。 「馬一匹飼って置くといいぞ。堆肥はどっさり
採れるし、物を運ぶのにも楽だし……」 「そんなごとは汝に言われねえでも知ってる。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
八二四年には、油に熱を加えて分解して、ベンジンを得た。このベンジンからアニリンが
採れるので、従って今日のアニリン色素製造の大工業の基礎になった発見というてもよい....
「蝉の美と造型」より 著者:高村光太郎
て捉えるという方法を当時知らなかった。これは最近になって聞いた方法である。これで
採れるなら此の方がよい。翅を傷めないに違いない。セミが思いがけなく低い木の幹など....
「真珠の首飾り」より 著者:神西清
れもみんな、泣きの涙で採集されるものとは限りません。ペルシヤ真珠もあれば、紅海で
採れるのもある。淡水――すなわちオー・ドゥスで採れたのもあって、これなら採集に涙....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
天恵もないではない。湯島の温泉から年々いくらかの税金も取れる、早川から冬は砂金が
採れる。交通が不便のお蔭に物入りもなく、貧しいながらも困っているものは一人もない....
「椎茸の話」より 著者:北大路魯山人
だめで、新しいものでなければいけない。 しかし、そうはいっても、大分県あたりで
採れる椎茸は実に見事で、日本一と叫んでもいいだろう。大分の椎茸は本当の椎の木にで....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
は私の外に、弟妹四人あって、男二人は父親似の学者肌ですから、いつ独立して生活費の
採れる見込みか判らないし、妹二人も母の性質にすれば、身分以上の仕度をしてよい家へ....
「澪標」より 著者:外村繁
衣する姿の方が、好色的と言えば、言えなくもない。 夕の食卓には、私は特に土地で
採れるものを所望する。例えば山菜とか、茸とか、川魚とかである。私は初めはビールで....
「海苔の茶漬け」より 著者:北大路魯山人
なものはないから、自前でつくるよりほか仕方がない。 自分で拵えるのは、生のりの
採れる時分に、生のりを生醤油でごとごと、とろ火で煮つめることだ。生のりの手に入ら....