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探り入る
「探り入る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
探り入るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
なった。女は弟を伴ってひそかに旅立った。うち拓けた常識の国から、未萌の神秘の国へ
探り入る気ずつなさはあったが―― 甲斐々々しくとも足弱の女の旅のことである。女....
「語られざる哲学」より 著者:三木清
ほどの、言行の大胆さや図々しさは、多くの人、殊に事物の外形のみを見てそれの本質に
探り入ることを怠っている人によって誤解されておるように、彼らの傲慢な心から出たも....
「二つの途」より 著者:豊島与志雄
ってる、凡て存在するものには生命があると、もしくは生命を与え得ると。存在の本質に
探り入ると、凡てが生命から発する愛のうちに一つに融け込むものだ。然し一方に於ては....
「月評をして」より 著者:豊島与志雄
品を評価するに、それが創作せられた当時の事情をも酌量し、また作者の性格天分にまで
探り入ること、換言すれば、作品と作者とその周囲とを眼界に取り入れた批評、そういう....
「必要以上のもの」より 著者:豊島与志雄
うか。私はそうでないことを希望する。こういう考え方をすることによって、彼の真実に
探り入る糸口がつかめるからであり、また吾々自身の真実にも
探り入る糸口がつかめるか....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
命の力とを、彼は具えていた。その感受性は、眼に見えるものより眼に見えざるものへと
探り入る時、独特な音楽の才となって現われた。その生命の力は、音楽の才をつちかいつ....
「田舎医師の子」より 著者:相馬泰三
。」 で、彼は、その日から、できるだけ詳細に自分の過ぎし時代のさまざまな事柄に
探り入る事につとめた。そして思い出すがままにそれを一々原稿紙に書きつけた。時代が....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
で、疲れた伴れの三人分の荷物を一人で引受けたりした。そういう歩行中でも彼の思索に
探り入る習慣は立派な鍛錬となって、決してわきの刺戟によって思索の軌道を踏み外すよ....