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接目
「接目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
接目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
が、丹波先生へ浴びせた拍手は、同時に毛利先生へ、自分たちの悪意を示そうと云う、間
接目的を含んでいたからである。今自分の頭で解剖すれば、その時の自分の心もちは、道....
「河明り」より 著者:岡本かの子
に一々こんな意味深い色のあることを始めて見た。美しい以上のものを感じて、脊椎骨の
接目接目に寒気がするほどである。 空地の真中から、草葺きのバンガローが切り拓か....
「古陶磁の価値」より 著者:北大路魯山人
莫大な金を出すのであります。これは相当美術を認識しているところからであります。直
接目で認識しているもの、常識的に世間なみに認識しているもの、盲目的に有頂点になり....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、水平に、規則正しく遣ってある。
外から見なさるが好い。鋼鉄を磨いたように平に、
接目が合って、がっしりと、天に聳えている。
登ろうと云っても、その登ろうと云う考....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
られるかどうか見込は五分五分のように思われた。吾々は甲板へ駆け上った。瀝青が板の
接目で泡立っていた。その場所に漂う気持の悪い悪臭が私の胸を悪くさせた。もし熱病や....
「盗まれた手紙」より 著者:佐々木直次郎
くやりましたよ、――邸じゅうのあらゆる椅子の桟、それから実際あらゆる種類の家具の
接目を、非常に強度の拡大鏡を使って調べたんです。近ごろ手をつけたような跡が少しで....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
ると云っていいだろうと思う。 法律が人命財産を保護することを何よりも根本的な直
接目的としているに応じて、このような法律を実地に運用出来るように、肉体的物理的な....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
っていない処の普通一般の日本人は、北支那に於ける諸勢力の不埓な排日排満の動きを直
接目にしているわけではないから、排日排満の方は余りピンと来るとは限らないので、そ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
っていない処の普通一般の日本人は、北支那に於ける諸勢力の不埒な排日排満の動きを直
接目にしているわけではないから、排日排満の方は余りピンと来るとは限らないので、そ....
「読書法」より 著者:戸坂潤
と共に、或る方向への発展を余儀なくされる。 まず『紀行』と『修正』との出版の直
接目標の差に、私は第一に気がついた。紀行の方はソヴェートをよりよく理解させるため....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
狭い意味に於けるというかと云えば、この解釈学はまだ言葉(乃至文章)の説明という直
接目的を離れていないからである(その内でも更に最も狭い意味で解釈学という言葉を使....
「中支生活者」より 著者:豊島与志雄
えられる。これは殆んど常識的な事柄にさえなっている。然しながら、更に一般的に、直
接目前の利益を目指す性急さが日本の個人資本及び会社資本の通弊だと、心ある人々から....
「夢十夜」より 著者:夏目漱石
《か》んだ。両腋《りょうわき》から汗が出る。背中が棒のようになった。膝《ひざ》の
接目《つぎめ》が急に痛くなった。膝が折れたってどうあるものかと思った。けれども痛....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
不断の傾向のことである(訳註)。 〔訳註〕マルサスの意識においては、第一版の直
接目標はゴドウィン、コンドルセエ流の思想の克服であり、その基礎理論として人口理論....
「抱茗荷の説」より 著者:山本禾太郎
出される。これは決して祖母の話の再生ではなく、その話から連想される、君子自身が直
接目に見た記憶に違いないのである。母の発足からなぜ抱茗荷と椿の花が思い出されるの....