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「措辞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

措辞の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二つの庭」より 著者:宮本百合子
かにという自分の状態を遺書のうちにかいて来たのではなかったろうか。理智的な技巧と措辞の新奇さを一つの特色として来た彼がそれを、陳腐ともしないで誠心こめて自分の最....
比較言語学における統計的研究法の可能性について」より 著者:寺田寅彦
可能性を暗示するようにも見えた。それは単に語彙中のあるもののみならず、その文法や措辞法に、東西を結びつける連鎖のようなものを認める、と思ったからである。 最近....
藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
ess wise than Kenzan”としてあったように記憶する。実に巧妙な措辞であると思う。この知事のような為政者は今でも捜せばいくらでも見つかりそうな気....
藤村の文学にうつる自然」より 著者:宮本百合子
の誇高き飛翔を描き「日影にうつる雲さして行へもしれず飛ぶやかなたへ」という和歌の措辞法を巧に転化させた結びで技巧の老巧さをも示しているのであるが、「春やいづこ」....
無題(六)」より 著者:宮本百合子
いなア。 ○この時代、一般にまだ義太夫口調の趣味失せず。美妙のどったんばったん的措辞も幾分その余波にや ○雲中語に、紫琴という女流作家の名が見える。誰であろう。....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
の人達の、想像だも為し得ざる事柄を通信するに当り、われわれは止むを得ず、人間界の措辞用語を借り、時とすればうっかりして、真意とは大分縁遠い言葉を使ったりする。い....
雑記帳より(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
平和化」で、先ず「平定」とでも訳する所であろうが、とにかくフランス人らしい巧妙な措辞である。「誅戮」「討伐」「征伐」「征討」などと、武張ったどこかの国のジャーナ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
他人と区別してるのは、ただその博識によってばかりだった。彼らは完璧《かんぺき》な措辞をもって、古代の遊蕩を語っていた。 最も驚くべきことには、りっぱな人々や真....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
心を動したものは、ユーゴーの叙事詩的な哀感と、革命派の演説者たちの煤《すす》色の措辞《そじ》とであった。彼はその演説者たちをよく理解してはいなかった。また彼ら自....
魔都」より 著者:久生十蘭
の条約を発表されると日本は非常な危険に曝されることになるのだが、これを廃棄すべき措辞《エクスキュウズ》がないので、政府の最高機関は非常に憂慮していた。その後種々....
翻訳遅疑の説」より 著者:神西清
訳のみじめさを見て頂きたい。一、二の語の言い換え、また全体として妙に時代がかった措辞は暫《しばら》く問わぬにしても、時に破格は交《まじ》えながら、しかも根底には....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
読され得る作品である。この作が凡百の軽文学を遥かに抜いているのは、全篇の構成から措辞の末に至るまでに滲透している作者の芸術的感覚と手腕とによってであろう。スティ....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
をもいやしくもしていないということが、それらによっても証明されました。もし古人の措辞が十分の推敲を経ていないものであったら、中には古人の句よりもいい句ができる場....