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「揉め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

揉めの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、ハリソンとお角との関係について、女房のアグネスは嫉妬をおこして、家内はかなりに揉めていたらしいのです。そこで、六月|晦日《みそか》の朝……朝と云っても、やがて....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
り折り合いがよくなかったようですが、お駒の方が柳に受けているので、別にこうという揉め捫著も起らなかったんです。そのお浪が急に姿をかくしたには何か訳があるんだろう....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
ば、あの男なんぞは申し分がない。深田でもたいへん惜しがって、省作が出たあとで大分揉めたそうだ、親父はなんでもかでも面倒を見ておけというのであったそうな。それもこ....
銀座幽霊」より 著者:大阪圭吉
引立てて調べた結果、達次郎がいつの間にか澄子と出来合っていて、そのために家の中が揉め合っていた事なぞが、判明したに過ぎなかった。 ところが、そうして警察が五里....
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
水上署の大|縮尻を、見ていたかい。沖でグルグルどうどうめぐりよ。見てるほうで気が揉めたくらいだった。……いやしかし、どうもこいつア、思ったよりも大きな事件になる....
雛妓」より 著者:岡本かの子
に想い出されて来た。食品を運んで来る女中は、わたくしたち中年前後の夫妻が何か内輪揉めで愁歎場を演じてるとでも思ったのか、なるべくわたくしに眼をつけないようにして....
春昼」より 著者:泉鏡花
でも其奴らの中から救って遣りたい感じが起った。家庭の様子もほぼ知れたようで、気が揉める、と言われたのでありますが、貴下、これは無理じゃて。 地獄の絵に、天女が....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
、実はこの怪異を祈伏せようと、三山の法力を用い、秘密の印を結んで、いら高の数珠を揉めば揉むほど、夥多しく一面に生えて、次第に数を増すのである。 茸は立衆、いず....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
――しっとりとちと沈んだくらい落着いた婦なんだが、実際その、心も空になるほど気の揉めるわけがあって――思い掛けず降出した雪に、足駄でなし、草鞋でなし、中ぶらりに....
良夜」より 著者:饗庭篁村
なさ腰を馬車台に打ちて宙に跳ね上りあたかも人間を鞠にして弄ぶが如し。目は眩み腹は揉める。死なざりし事を幸いとして、東京神田万世橋の傍らへ下ろされたり。この時の予....
妖婦」より 著者:織田作之助
を譲る肚を決め、祝言を済ませたところ、千代に男があったことを善作は知り、さまざま揉めた揚句、善作は相模屋を去ってしまった――。 丁度その矢先に、安子の噂を聴い....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
っているような、大丈夫の心持でございます。絵三昧に入っているのであります。画壇の揉めごとも、対岸の火事を眺める気持がして、その渦中には入れません。この境地に入る....
中支遊記」より 著者:上村松園
思いだす。あれだけの自動車がいつ客を乗せる番に廻り合わせるのかと思っただけで気が揉めるであろうのに、支那人は悠々と待っているのであろう。 連絡船にて ....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
またどんな仔細がないとも限らぬが、少しも気遣はない、無理に助けられたと思うと気が揉めるわ、自然天然と活返ったとこうするだ。可いか、活返ったら夢と思って、目が覚め....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
は、季経らが内大臣通親を動かしたためだといって騒ぎ出し、左大臣良経に訴えたりして揉めたが、漸く内大臣の沙汰によって情勢一転し、定家・家隆・隆房らが追加された。こ....