揚羽の蝶[語句情報] »
揚羽の蝶
「揚羽の蝶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
揚羽の蝶の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蛇の花嫁」より 著者:大手拓次
の耳飾り 汝がこゑの 宵のくちべに 汝がこゑの 水面《みのも》の浮鳥 汝がこゑの
揚羽の蝶の朝の舞 汝がこゑの 水晶色の鈴のおとづれ 汝がこゑの うすあをき月草の....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
を防いだ。山県の士広瀬郷左衛門、白の幌張の指物をさし、小菅五郎兵衛赤のを指して、
揚羽の蝶の指物した大久保七郎右衛門、金の釣鏡の指物の弟次右衛門と竹広表の柵の内外....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
、白羽二重の裏が生々と、女の膚を包んだようで、被た人がらも思われる、裏が通って、
揚羽の蝶の紋がちらちらと羽を動かすように見えました。」 小村さんと私とは、じっ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
塩餡。」 「ご尋常……てまえは、いなか。」 「あとで、鴨雑煮。」 「驕る平家ね、
揚羽の蝶のように、まだ釣荵がかかっていますわ。」 と閉った縁の廂を見つつ、急に....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
た。 「いいえ、抱茗荷じゃござんせん、たしかに揚羽《あげは》の蝶でございました、
揚羽の蝶だから私は、これは備前岡山で三十一万五千二百石、池田信濃守様の御同勢だと....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
、清々しい香りが立ち上って、胸を気持よく柔らげるのであった。 小太郎が、大きい
揚羽の蝶を見つけて、草原の中へ十間ばかり追いかけて行った。 しばし黙っていた木....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
やめと咲きかさなった中に、きらきらと玉虫の、金高蒔絵の膳椀が透いて、緞子の※が大
揚羽の蝶のように対に並んだ。 「草鞋をおぬぎになるより、さきへ一風呂。」 「さっ....
「春心」より 著者:田中貢太郎
ぴょいと裏口から出て往った。 出口に花をつけた桐の古木があった。羽の黒い大きな
揚羽の蝶がひらひらと広栄の眼の前を流れて往った。 「蝶か」 広栄はやがて土蔵の....