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「揚言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

揚言の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
乱世」より 著者:菊池寛
れでは済まなかった。彼らは藩の面目にかかわる一大事だから、どうあっても探し出すと揚言した。東海道筋には、官軍が満ち満ちている故に、江戸へ下り得るはずはない、近在....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
念を持たざるを得ない。 愛は与える本能をいうのだと主張する人は、恐らく私のこの揚言を聞いて哂い出すだろう。お前のいうことは夙の昔に私が言い張ったところだ。愛は....
近時政論考」より 著者:陸羯南
々の身分を評論して無産の士族なることを説き、ついに民権論の国乱を醸すに至るべきを揚言せり。しかれどもこの第四種の論派はあえて民権の道理に反対したるにあらず。ただ....
死生」より 著者:幸徳秋水
革命の梟雄マラーを一刀に刺殺して、「予は万人を救わんが為に一人を殺せり」と法廷に揚言せる二十六歳の処女シャロット・ゴルデーは、処刑に臨みて書を其父に寄せ、明日に....
柿の種」より 著者:寺田寅彦
京した。 「男爵の奥様でも私たちでもやっぱり同じ女だ」といったような意味のことを揚言したそうである。 僕はこの新聞を読んだ時に、そのおかみさんたちの顔がありあ....
死刑の前」より 著者:幸徳秋水
の梟雄マラーを一刀で刺殺して、「予は万人を救わんがために一人を殺せり」と、法廷で揚言した二十六歳の処女シャロット・コルデーは、処刑にのぞんで書をその父によせ、明....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
機会がなくて困るんだが――ここにたった一つ、これは確かに僕が最初に発見したんだと揚言して憚らない、「ノウトルダムの妖怪」という新事実があるのだ。 妖怪は、塔の....
科学的精神とは何か」より 著者:戸坂潤
向とを無視して、徒らに、思い思いの落想のように、日本文化のあれこれの探究(?)を揚言することは、刺戟としての意味はあっても、何等日本の認識を日本人の自己認識を、....
読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
かざりしか。さらに分売を許さず読者を繋縛して数十冊を強うるがごとき、はたしてその揚言する学芸解放のゆえんなりや。吾人は天下の名士の声に和してこれを推挙するに躊躇....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
戦いに出る時も炉辺《ろへん》と家庭と for hearth and home を揚言《ようげん》する。ちょっと聞くといかにも個人的であるが、しからばとて国が仆《....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
けいそうふはく》、法外なる不品行を犯しながら、君子は細行《さいこう》を顧みずなど揚言して、以てその不品行を瞞着《まんちゃく》するの口実に用いんとする者なきにあら....
三八九雑記」より 著者:種田山頭火
誌『枇杷』が休刊のやむなきに立ちいたったのはまことに惜しいことであるが、編輯者が揚言せられるように、その収獲と功績とは決して小でないと思う。一日も早く復活再刊の....
岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
度を欠かざりしか。更に分売を許さず読者を繋縛して数十冊を強ふるがごとき、果して其揚言する学芸開放の所以なりや。吾人は天下の名士の声に和して之を推挙するに躊躇する....
審判」より 著者:カフカフランツ
けれども、Kは、弁護士の言うことはみなほんとうだろう、と考えた。ただ、彼が絶えず揚言する役人たちに対する個人的関係というのは、いつまでもうさんくさかった。いった....
撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
きゅうまんほ》付近で上陸した洋夷の一隊は、自ら俄羅斯《オロス》国(ロシア)軍隊と揚言しつつ、忠清道|徳川《とくせん》郡|伽洞《かどう》にある大院君の父王、南延君....