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揺り椅子
「揺り椅子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
揺り椅子の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おもかげ」より 著者:宮本百合子
道の寂しさには、北ヨーロッパらしい風景の或る美しさがあった。籐のはぜかかった古い
揺り椅子がそこにあった。 一昨日電報を読んだ瞬間、受けた衝撃のうちに、既に実に....
「道標」より 著者:宮本百合子
かれた百号ぐらいの人物がかかっていた。その下に、膝かけで脚をくるんだ一人の老人が
揺り椅子によっていた。伸子たちは所在なさそうに膝かけの上に手をおいているその老人....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
がならんで、道には馬糞の繊維が真昼のファンタジイを踊り、二階の張出しでは若い女が
揺り椅子に腰かけて編物をしていた。そして――いまどき若い女が神妙に
揺り椅子に腰か....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
―どこか調和のとれない、病的な影のある女だった。そして、すらりとした華奢な体を、
揺り椅子に横たえて、足へは踵の高い木沓をうがち、首から下を、深々とした黒|貂の外....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
といった感じで、剛子《つよこ》はたいへんこのお嬢さんが好きだ。 もしや、露台の
揺り椅子にでも出ていはしまいかと、そのほうを見あげたが、窓には薄地のカアテンがす....