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損ねる
「損ねる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
損ねるの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球図」より 著者:太宰治
陀や日本の国々のあるところを問うに、また、まえの法のようにして、ひとところもさし
損ねることがなかった。日本は思いのほかにせまくるしく、エドは虫に食われて、その所....
「人間失格」より 著者:太宰治
りの成功を収めたのです。それほどの曲者《くせもの》が、他郷に出て、万が一にも演じ
損ねるなどという事は無いわけでした。 自分の人間恐怖は、それは以前にまさるとも....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
もその方をしくじらないように為《し》なくっちゃア可《い》けない、その方の御機嫌を
損ねるとお店にはいられないから、どんな無理なことを仰しゃってもいう事を聴くんだよ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
る。それに郵便局のある所は可成繁華な所で、大路小路が入り乱れているから、万一押え
損ねると中々面倒になる。寧ろどこか閑静な捕まえ易い所に誘き出して押えるのが好い。....
「夜の隅田川」より 著者:幸田露伴
あるから川は思ったよりも賑やかなものだ。新聞を見ても知れることで、身を投げても死
損ねる、……却って助かる人の方が多い位に都の川というものは夜でも賑やかなものだ。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
果で、そうして、語学の出来ない者が、へたにそれを問い返すことは、西洋人の御機嫌を
損ねる結果に終ることを知っているから、そのままテレ隠しを上手にやって、珈琲《コー....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
び出したのですが、案内者が引きとめて、小声でこう言いました。 「どうか先方の気を
損ねるようなことをしないでください。ひどく腹を立てますから。」 それで、私は鼻....
「フランダースの犬」より 著者:菊池寛
はいい方で、ほんとにあなたを可愛がっていらっしゃるんだから、僕たちは、御きげんを
損ねるようなことをしてはいけない。ね、アロアちゃん。よく分ったでしょう。」とは言....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
らじゃありません。砲弾です。まるで絨毯の上の球ころがしだ! だれがやったってやり
損ねるはずがありゃしません。大地主さん、火縄が見えたら言って下さい。オールで舟を....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
、先ず不精釣ですもの……。』 船『どうも、そうの様だて。鈴では、合せる呼吸を取り
損ねる気がして……。』 船『此間、根岸の旦那と、植木やの親方の来ました時、後で大....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
」
「いいか、おまえの頭の上へ跳ぶぞ、見事に、斬れよ。――だが、わしを宙斬りにし
損ねると、わしの背にある物干竿が、おまえの直身を、竹のように割ってしまうかも知れ....
「千里眼その他」より 著者:中谷宇吉郎
した国情の下では、「一億の熱意の迸《ほとばし》り出るところ」一つ舵《かじ》を採り
損ねると、どんな大規模な千里眼事件が発展しないとも限らない。そしてそれは為政者《....