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「損亡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

損亡の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
の後はドーであろう、往年三円五円で買った物が、一円本の中に包含されて、物的価値の損亡に帰した時の怨嗟、著者の利己一遍たる不徳行為に原因するもの、図書尊重の念を薄....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
ならず、大胆にも官金を融通して蠣殻町に万金をつかまんとせしに、たちまち五千円余の損亡を来たしつ。山木をゆすり、その貯えの底をはたきて二千円を得たれども、なお三千....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
中には蓄財のあった家もあるが、静にそれを守り遂げる事が出来ないで、馴れない商売で損亡を招く者が多く、又蓄える事を知らなかった人々は、急転直下して極端な貧窮状態に....
悟浄出世」より 著者:中島敦
断に作用していたのだ。骨折り損を避けるために、骨はさして折れない代わりに決定的な損亡へしか導かない途に留まろうというのが、不精《ぶしょう》で愚かで卑しい俺《おれ....
瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
然《しか》るに今その敵に敵するは、無益《むえき》なり、無謀《むぼう》なり、国家の損亡《そんもう》なりとて、専《もっぱ》ら平和無事に誘導《ゆうどう》したるその士人....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
あればただに驚くのみならず、その威力に震い懼《おそ》れて、無理と知りながら大なる損亡を受け大なる恥辱を蒙《こうむ》ることあり。こは一人の損亡にあらず、一国の損亡....
学校の説」より 著者:福沢諭吉
るに堪えず。あたかも文学の気は二年の間|窒塞《ちっそく》せしが如し。天下一般の大損亡というべし。先にこの開成所をして平人《へいじん》私有の学校ならしめなば、必ず....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
、その苦労の代りには一人の快楽を二人の間に共にして、即ち二重の快楽なれば、つまり損亡《そんもう》とてはなくして苦楽|相《あい》償《つぐの》い、平均してなお余楽《....
小学教育の事」より 著者:福沢諭吉
ち》もなく快楽もなきのみならず、あるいは行過ぎ、あるいは回り道して、事実に大なる損亡を蒙《こうむ》る者なきに非ず。一身一家の不始末はしばらくさしおき、これを公《....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
いて、当時の様を眼のあたりに見た禅恵法印の記したものを見れば、 坊舎山房皆切払イ損亡申ス計リ無シ と、嘆いております。 しかもその間、主上には寺の食堂を政庁....