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「損料〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

損料の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
様にお目に懸ってお礼を申し上げたいと思っても、着て行《ゆ》くものがありませんから損料でも借りて着て行《い》こうと思って」 國「黙ってろ、おい/\お浪、何方《ど....
こころ」より 著者:夏目漱石
ろがあるかも知れません。しかしどう間違っても、私自身のものです。間に合せに借りた損料着《そんりょうぎ》ではありません。だからこれから発達しようというあなたには幾....
坑夫」より 著者:夏目漱石
、病気でもしようもんなら手当が半分だから十七銭五厘ですね。それで蒲団《ふとん》の損料が一枚三銭――寒いときは是非二枚|要《い》るから、都合で六銭と、それに飯代が....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
階に住んでいるのであった。 その小間物屋から四、五軒さきに、踊りや茶番の衣裳の損料貸しをする家があって、そこで操りの衣裳の仕立てや縫い直しなどを請け負っていた....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
払いさえ下されば米は送ります」 と金を※め請取を置いて出て往きますと、摺違って損料屋が入ってまいりました。 ま「おや、又」 損「なんです、おや又とは」 ま「い....
」より 著者:島崎藤村
法は有りますがね――隣の娘なんか借着で見合をしましたあね、御覧なさい、それをまた損料で貸して歩く女も居る――そういう世の中ですけれど、時節というものも有りますか....
○○獣」より 著者:海野十三
、ちかごろ高級カメラとして名のあるライカを借りることにした。ライカを一週間借りて損料十円――ということにきまった。この店は、敬二がよく使いにゆく店だったので、店....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
、ひそひそと相談をしていましたっけ。 当日は、小僧に一包み衣類を背負わして――損料です。黒絽の五つ紋に、おなじく鉄無地のべんべらもの、くたぶれた帯などですが、....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
那。……あまりといえば、おんぼろで、伺いたくても伺えなし、伺いたくて堪らないし、損料を借りて来ましたから、肌のものまで。……ちょっと、それにお恥かしいんだけど、....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
生活で、米代が一升十銭、薪炭代一銭、肴代二銭五厘、家賃一銭五厘、石油代五厘、布団損料一銭五厘、最低これだけで十七銭。酒代、タバコ代を入れると二十銭をこす。家族三....
猫と杓子について」より 著者:織田作之助
てくれました。僕らは借着にことを欠きません。それに、借着をすれば、手間がはぶけて損料を払うだけでモーニングだとか紋附だとか貧弱な着物を着ているよりは、どうも昔の....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
鯉三郎) ほかに女中。和泉屋の若い者。小僧。素人芝居の役者。手伝いの役者。衣裳の損料屋。芝居見物の男女など 大正一四・一二作 『演劇・映画』 大正一五・二、新橋....
註文帳」より 著者:泉鏡花
き我慢をしているが、とかく気になるという足取。 ここに金鍔屋、荒物屋、煙草屋、損料屋、場末の勧工場見るよう、狭い店のごたごたと並んだのを通越すと、一|間口に看....
穀神としての牛に関する民俗」より 著者:中山太郎
を押しつぶそうと犇《ひしめ》きあい、牛がつぶれると豊年なりとて歓声をあげる。牛の損料は玄米一俵だが、押しつぶされた際は二俵だという。縁喜を祝うての祝儀である。播....
梟の眼」より 著者:大倉燁子
生が取りついだ。貴金属商というのは表面で、実は秘密に婦人達の間を廻り歩いている、損料貸しなのである。指輪や時計の交換などもやるので、重宝がられているのだった。彼....