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搾取
「搾取〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
搾取の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼」より 著者:芥川竜之介
れからである。僕は勿論社会科学に何《なん》の知識も持っていなかった。が、資本だの
搾取《さくしゅ》だのと云う言葉にある尊敬――と云うよりもある恐怖《きょうふ》を感....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
をはじめ彼れの軽蔑《けいべつ》し切っている場内の小作者どもは、おめおめと小作料を
搾取《しぼりと》られ、商人に重い前借をしているにもかかわらず、とにかくさした屈托....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
、決して寒帯民族そのものも真の幸福が得られなかった。力の強いものが力の弱いものを
搾取するという力の科学の上に立った世界は、人類の幸福をもたらさなかった。弱いもの....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
ば、その反省というものは我田引水である。 話がたいへん横にそれますが、たとえば
搾取、被
搾取というような関係でも、これは普通では
搾取者が悪くて、被
搾取者が善いと....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
候儀、不届き至極。 四、諸事倹約と申す名目を立て、自己のみ奢り、上を虐げ、下を
搾取す。不届き至極。 等々と云ったような条目が、斬奸状には連らねてあった。 ....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
に胡麻を磨り老中に上がって七万七千石、それで政治の執り方といえば上をくらまし下を
搾取、ろくなことは一つもしない。憎い奴だ悪い奴だ」これが彼の心持ちであった。 「....
「光は影を」より 著者:岸田国士
場の道化一幕 あに、われひとりピエロたり得んや 扶養の義務とはなんぞ これ善意の
搾取にあらざれば 憤懣の去勢 人は人たることをやめて ひたすら肉親の変化たらんと....
「小豆島」より 著者:黒島伝治
楽にならないことを知っている。経験から知っているのだろう。自作農は、直接地主から
搾取されることはない。併し誰れかから間接に
搾取されている。昔は、いまだ少しはまし....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
ましたものも少くはなかったであろうが、多くは依然として他の武士の下に属し、所謂被
搾取階級の地位を脱することが出来なかったのである。これらの輩を徳川時代には本百姓....
「国境」より 著者:黒島伝治
っと広いひろがりをもって海のように豊潤に、悠々と国境を流れている。 対岸には、
搾取のない生産と、新しい社会主義社会の建設と、労働者が、自分たちのための労働を、....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
獄をぶち毀すとか答えるものがどれだけいることだろう。そして一言でいえば、労働者が
搾取者にその労力を売って、その金でまたほかの
搾取者の家主や食料品屋や銀行屋などに....
「何を作品に求むべきか」より 著者:小川未明
だ。 このことは、無産派の作家についても言い得る。彼等は、無産階級だ、いかに、
搾取されつゝあるかを事実について物語る。また、一方に、享楽階級が、華かな生活を送....
「単純化は唯一の武器だ」より 著者:小川未明
虚飾から、また不正の欲望から生ずる一切のものを排除することができたなら、彼等は、
搾取されることもなく、また、
搾取することもなかったに、ちがいない。そして、この人....
「近頃感じたこと」より 著者:小川未明
であり、次代の新社会建設を約束するものなるが故に、解放の暁が迫っています。ひとり
搾取の対象となった彼等の上に、近時、社会の眼が、ようやく正しく向いて来たのでした。....
「街を行くまゝに感ず」より 著者:小川未明
によって反対の悲哀を見なければならない。なぜなら商人は、彼等に対して、いつまでも
搾取を惜まないからです。 考えれば、いろ/\な不条理がこの社会に存しています。....