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摘
「摘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
摘の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
をつけた自分までが、五六人の生徒にとり囲まれて、先生の誤訳を得々《とくとく》と指
摘していたと云う事実すら、思い出さなければならないのであろうか。そうしてその誤訳....
「路上」より 著者:芥川竜之介
精神病者との間に、全然差別がないと云っても差支えありません。その差別のない点を指
摘したのが、御承知の通りロムブロゾオの功績です。」
「僕は差別のある点も指
摘して....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
彼等は皆竹籠を臂《ひじ》にかけている所を見ると、花か木の芽か山独活《やまうど》を
摘みに来た娘らしかった。素戔嗚はその女たちを一人も見知って居なかった。が、彼等が....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
並べ立てているのじゃ。一度なぞはおれと一しょに、磯山《いそやま》へ※吾《つわ》を
摘《つ》みに行ったら、ああ、わたしはどうすれば好《よ》いのか、ここには加茂川《か....
「百合」より 著者:芥川竜之介
立っていた。それはやはり惣吉《そうきち》と云う学校友だちの母親だった。彼女は桑を
摘《つ》みに来たのか、寝間着に手拭《てぬぐい》をかぶったなり、大きい笊《ざる》を....
「或る女」より 著者:有島武郎
いた。
「行けますがね、それは浜伝いのほうが趣がありますよ。防風草《ぼうふ》でも
摘みながらいらっしゃい。川も渡れます、御案内しましょう」
といった。葉子は一時....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
に手拭《てぬぐい》を喰わえてそれを開くと、一寸四方ほどな何か字の書いてある紙片を
摘《つま》み出して指の先きで丸めた。水を持って来さしてそれをその中へ浸した。仁右....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
。 やがて漁夫たちはそこらを片付けてやおら立ち上がると、胴の間に降り積んだ雪を
摘まんで、手のひらで擦り合わせて、指に粘りついた飯粒を落とした。そして配縄の引き....
「親子」より 著者:有島武郎
押し黙ってしまった。禿げ上がった額の生え際まで充血して、手あたりしだいに巻煙草を
摘み上げて囲炉裡の火に持ってゆくその手は激しく震えていた。彼は父がこれほど怒った....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
『でも、人間は、この枝振りが気に入らないなどと言って、時々鋏でチョンチョン枝を
摘むことがあるでしょう。そんな時にあなた方は矢張り腹が立ちますか?』 『別に腹が....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
新らしきものを受け納れる心の余地を有しない。若しもわれ等が、古代の啓示の矛盾を指
摘し、何れの啓示も、決して円満具足を以て任ずるものでないことを告ぐれば、彼等はド....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
如何にしても健全とは呼び得ない異常性が富んでいる。これは菊池が先月の文章世界で指
摘しているから、今更繰返す必要もないが、唯、自分にはこの異常性が、あの黒熱した鉄....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
れらの背後に、もう一つ、――いや、それよりも遥かに意味の深い、興味のある特色を指
摘したい。その特色とは何であるか? それは道徳的意識に根ざした、何物をも容赦しな....
「寡婦」より 著者:秋田滋
余り滑稽だったので、皆な笑ってしまいました。それからと云うもの、私は毎朝その子が
摘んだ花を貰いました。また、毎晩、その子は部屋へあがって行く前に私の手に接吻して....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
する理由であります。 第五点は、吉田内閣の憲法の精神の蹂躪、国会軽視の事実を指
摘して、その退陣を要求するものであります。吉田内閣が、警察予備隊を保安隊に切りか....