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「播く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

播くの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
じゃで、その成り行きが案じらるる。またそれがために大殿と若殿とが御親子不和の種を播くように相成っては猶々大事じゃ。のう、大きく申せばお家の大事、また二つにはお身....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
りの畑地はよく均らされてある。麦でも直ぐ播いてよさそうに準備されている。何の種を播くのかとなおよく見ていると、百姓の馬としては、あまりに神威を備えた白馬はふさわ....
暗黒星」より 著者:黒岩涙香
無い事か、乗って行く鉄道はどうなった、地を掘る鋤の様なものは無いか、何処かに種を播く野原は有るまいか。 九十三 彼等は口にこそ出さなかったが、心の中でこの様な事....
えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
らく寒い季節だったのだろう. その時の託宣はこうだった.アイヌでは,畑に種子を播くのに,シギの卵を潰してそれに浸して播くと稔りがいいという俗信があるので酋長の....
鉄鉢と魚籃と」より 著者:種田山頭火
上の日田徳利に挿す。其中庵にはふさわしい生花である。 小雨がふりだした。大根を播く。托鉢はやめにして読書に倦けば雑草を観賞する。 夕方、K君がひょっこり来庵....
偶言」より 著者:津田左右吉
げるものが出るのを希望する。勿論それが皆な芸術家だとは思わない。ただ芸術の種子を播く地面がそれによって作られるのである。 ○ 日本人が色彩につい....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
ばかりか、公儀の耳に入ったとなると、ただではすまない。どのみち、いい物笑いの種を播くのは知れたことなので、小信を斬ればその評判も立ちやすいと、そこですべてを内証....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
、どん栗があってもなくても樫の木を作り上げるのは同じく容易であろう。種子を地中に播くという予備行為は、物質を精神に覚醒させるために必要な多くの刺戟の中の一つの刺....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
の暗示であった。 簡単な言葉では説き現わせないが、信越一帯の広い地域では、春|播く籾種に限ってこれをスジと呼んでいる。家に伝わる米の種にも系統があり、これを次....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
国のいもせの山に麻|蒔くわぎも」という古歌のあるのを見ると、山を焼いて麻の種子を播く日から、もとは女が参与していたのである。その苧糸を紡ぐということは、ジンキの....
夜の靴」より 著者:横光利一
とすべきところも、七万粒なくては一升にならぬ。これは不作だと。 一粒の米を地に播くと三百粒の実をつける。一升五万粒を得るためには、百六十六粒の種子が必要となる....
文化学院の設立について」より 著者:与謝野晶子
後に三、四十人ずつの卒業生を毎年出すとすれば、その三、四十人は優良な種子を社会に播くようなものです。その種子が更に幾倍かの好い種子を生むに到るでしょう。 学校....