擒縦[語句情報] » 擒縦

「擒縦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

擒縦の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
な》の表情が、どう想像しても漠《ばく》として眼の前に描き出せないのだろう。運命の擒縦《きんしょう》を感ずる点において、ドストイェフスキーと余とは、ほとんど詩と散....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ないに違いない。 だが、先方は玄人《くろうと》だ。こっちがあせればあせるほど、擒縦《きんしょう》の呼吸をつかむことが、今になって、わからないでもない。武術の上....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
切崩す事の出来ない論陣を張って、時々奇兵を放っては対手を焦らしたり悩ましたりする擒縦殺活自在の思弁に頗る長じていた。 勿論、演壇または青天井の下で山犬のように....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
水に漬け続けなり。 ただ、根競べにて、勝を制せんと思うものから、急らず逼らず、擒縦の術を尽せしが、敵の力や多少弱りけん、四五間近く寄る毎に、翻然延し返したる彼....