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「擬人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

擬人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
いや、ただ単に、その人達を喚起するばかりではなかった。わけても、その原野の正確な擬人化というのが、鬼猪殃々《おにやえもぐら》の奇態をきわめた生活のなかにあったの....
善の研究」より 著者:西田幾多郎
sophie, 6. Aufl. §27)。それ故に太古の万象を説明するのは凡て擬人的であった、今日の科学的説明はこれより発達したものである。 我々は主観客....
読書法」より 著者:戸坂潤
ヒューマニズムは神の人間化であり、又同時に人間の神化である。そうした人間主義乃至擬人化がヒューマニズムだ。文学に於ける浪漫主義・倫理に於ける相対主義・哲学に於け....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
ッハは彼の有名な論敵ではあるが――は、かくてかの不決定性を結局単に人間の主観性(擬人化)に帰着せしめる。之は前に述べた処に従えば、不決定論者に対する充分な解答で....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ての人間が含まれていない、それだけ自然科学は超人間的・超社会的・だと考えられる。擬人化から脱却するということが、人間の主観的に規定される感覚や主観によって夫々異....
日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
生む。次に草祖葺野姫を生む」としてあって、歴史家はこれを日本民族が日本島国発見の擬人化神話としているが、私はそれを地震と火山の活動による土地の隆起成生とするので....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
することを楽しみとするようなことのある筈もない。 然り、われ等の教には、かかる擬人説の闖入すべき隙間は何所にもない。神の法則の行使の上から神を考うれば、神は完....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
間にむかって物言うごとき態度に出て、毫も厭味を感じないのは、直接であからさまで、擬人などという意図を余り意識しないからである。これを試に、在原業平の、「飽かなく....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
も、冷やかな同じ心酔、浮華な芝居じみた同じ厳粛さ。飲酒の歌は皆、酒や杯にたいする擬人法であった、「汝、尚《とうと》き杯よ……」と。信仰は、不意の波涛《はとう》の....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
るので、ここではその語を街と聖者との両方にかけたのである。このサン・タントワヌの擬人法は、この物語では、この後にしばしば用いられている。 実際それらは海上に……....
桜花を詠める句」より 著者:杉田久女
中渡し舟 輝女 月のよの桜に蝶の朝寝かな 千代女 加賀の千代の句、下五字に擬人的作意があって、月下の桜の美を却って曇らせているに比し、近代句の方。花冷と上....
だいこん」より 著者:久生十蘭
がらゆるゆるとサイパンのほうへ帰って行った。 アンデルセンなら、お得意の童話の擬人法で、〈戦争……それは最後の装甲を解き、おのがベッドへ寝に行った〉とでも書く....
チェーホフの短篇に就いて」より 著者:神西清
しい例は主として叙景の際に用いられる唐突な「嵌入法」である。それは時として突飛な擬人法の挿入、時として客観的叙述の中へ作者の主観的抒情の挿入、また時として複雑な....
古事記」より 著者:太安万侶
んで語られるスクナビコナの神は、農民の間に語り傳えられた神で、ここでは蔓芋の種の擬人化として語られている。―― そこで大國主の命が出雲《いずも》の御大《み....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
世界が在り、自他の区別が整然とついた立派な差別相が保てるのです。 モルモットを擬人法に書いた童話の作が私に在ります。そのモルモットの若い息子が、自分達種族に他....