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擲弾
「擲弾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
擲弾の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「将軍」より 著者:芥川竜之介
手に報いるため、肉弾になろうと決心した。……
その夜《よ》の八時何分か過ぎ、手
擲弾《しゅてきだん》に中《あた》った江木上等兵は、全身|黒焦《くろこげ》になった....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
に痩せ荒む性情が却って多いとも云えようではないか。結局かの女の途方も無い愛情で手
擲弾のように世の中に飛び出して行ったむす子……「だが、僕は無茶にはなり切れません....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、やめにしてもらいますかな。なんで、貴方のような兇猛無比――まるでケックスホルム
擲弾兵みたいな方が。唱うに事欠いて惨めな牧歌とは……。ハハハハ、無双の人よ! 冀....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
キ色と鉄製のヘルメットだ。やがて、進軍、塹壕《ざんごう》、白兵《はくへい》戦、手
擲弾《しゅてきだん》。砲声が聞えてくる。爆撃機の唸《うな》りが空を覆《おお》う。....
「スポールティフな娼婦」より 著者:吉行エイスケ
――マリさん、マリさん。と、叫びながら狂気のように黄は彼女の後を追いかけたが、手
擲弾のようなマリの靴を向脛に見まわれて跛をひきながら彼は街路に飛出した。野蛮……....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
には、擬装のため、枯草や木の枝などをつけ、顔には防毒面をはめ、手には剣と機関銃と
擲弾装置のついた奇妙な形の武器を持ち、ものすごい武装ぶりであった。 またこの兵....
「チュウリップの幻術」より 著者:宮沢賢治
。あいつはみんなで、一小隊《いっしょうたい》はありましょう。みんな若《わか》いし
擲弾兵《グレナデーア》です。」 「ゆれて踊っているようですが構いませんか。」 「....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、炎のような真紅《しんく》の毛帽、揺らめいている提嚢《ていのう》、十字の負い皮、
擲弾用《てきだんよう》の弾薬盒《だんやくごう》、驃騎兵《ひょうきへい》の外套、多....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ェジャヌスは綱渡り人フォリオゾのうちに復活している。テラポンティゴヌス・ミレスは
擲弾兵《てきだんへい》ヴァドボンクールと腕を組み合って歩くであろう。骨董商《こっ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ア軍を破りし地)。八度|弑逆《しいぎゃく》が試みられ、そして常にほほえんでいた。
擲弾兵《てきだんへい》のごとく毅然《きぜん》として、思想家のごとく勇壮であった。....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ゥゼーやマルソーやオーシュやクレベルらの戦友、フルーリュスの気球兵、マイヤンスの
擲弾兵《てきだんへい》、ゼノアの架橋兵、エジプトのピラミッドをも見てきた軽騎兵、....
「兵士と女優」より 著者:渡辺温
ンクを草むらの中から覗っている野砲があったので、一人の勇士がタンクを乗り捨てて手
擲弾でその野砲を退治してみたところが、それもやっぱり敵ではなくて我々と同じような....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
いうことだけは知って置く必要があるだろう。 五千の大砲、三万の機関銃、三千の投
擲弾、二千の飛行機、五千の機関車、十五万の客貨車、五千の自動車を、連合軍に引渡し....