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「放任主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

放任主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
の時はすでに楊枝《ようじ》を使っている最中であった。主人は娘の教育に関して絶体的放任主義を執《と》るつもりと見える。今に三人が海老茶式部《えびちゃしきぶ》か鼠式....
三四郎」より 著者:夏目漱石
経ずに、自分といっしょに、往来を歩くのでもわかる。年寄りの親がなくって、若い兄が放任主義だから、こうもできるのだろうが、これがいなかであったらさぞ困ることだろう....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
して居たと云う。剃刀の磨ぐのでもありませんか、とある時云うた。主人の髯は六七年来放任主義であまりうるさくなると剪で苅るばかりだし、主婦は嫁して来て十八年来一度も....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
わねばなるまい。 それはさて措き、入学試験の必要が、教育施設の或る意味での自由放任主義から生じて来ているという点は、「良い」中等学校と良くない中等学校との対立....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
した。そして必ずお土産に兄弟に一冊ずつ本を買って来てくれた。私の弟は、私のために放任主義がつづいて、自由に何でもよんだりみたりすることが出来たので、四歳の時から....
自由人」より 著者:豊島与志雄
出来た。俺は支那語が殆んどだめだ。随って、彼女と話をすることが多かった。周志淵が放任主義だったらしく、彼女は俺と一緒に外出もした。いつも洋装で快活な様子で、ただ....
すみだ川」より 著者:永井荷風
えない将来の恐怖ばかりに満《みた》された女親の狭い胸にはかかる通人《つうじん》の放任主義は到底|容《い》れられべきものでない。お豊は長吉が久しい以前からしばしば....
食道楽」より 著者:村井弦斎
いが君に一つ調べてもらいたいのは家庭教育の主義と方針だね。近頃は小児を育てるのに放任主義とか自由主義とかいう大間違《おおまちがい》の言葉が流行してそれがために小....