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「放吟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

放吟の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
春の盗賊」より 著者:太宰治
《けんか》の傷跡があり、蓬髪垢面《ほうはつこうめん》、ぼろぼろの洋服を着て、乱酔放吟して大道を濶歩《かっぽ》すれば、その男は英雄であり、the Almighty....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ことができた。 進み過ぎる部隊もなく、おくれる部隊もなかった。中にはめずらしい放吟の声さえ起こる。馬上で歌を詠ずるものもある。路傍の子供に菓子などを与えながら....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に立って居る。所謂|泥炭地である。車内の客は何れも惜しいものだと舌鼓うつ。 余放吟して曰く、 泥炭地耕すべくもあらぬとふさはれ美し虎杖の秋 士別では、共....
向嶋」より 著者:永井荷風
柏木如亭《かしわぎじょてい》に酷似している。如亭も江戸の人で生涯家なく山水の間に放吟し、文政の初に平安の客寓に死したのである。 遠山雲如の『墨水四時雑詠』には....
早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
だりしていた。カッフエからでも出て来たらしい学生の一団が、高らかに「都の西北」を放吟しながら通り過ぎたかと思うと、ふら/\した千鳥足でそこらの細い小路の中へ影の....