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「放生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

放生の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
川中島合戦」より 著者:菊池寛
上を立烏帽子白妙の練絹を以て行人包になし、二尺四寸五分順慶長光の太刀を抜き放ち、放生月毛と名づくる名馬に跨り、摩利支天の再来を思わせる恰好をしていた。 今や、....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
「葵の上、道成寺、そういうものに使うのです」 「姉さん、姉さん、この面は?」 「放生川の石王兵衛」 「どいつもこいつも変な名だなあ。これはナーニ、この面は?」 ....
小春の狐」より 著者:泉鏡花
は、これ。(や、爺い……その鮒をば俺に譲れ。)と、姉さんと二人して、潟に放いて、放生会をさっしゃりたそうな人相じゃがいの、ほん、ほん。おはは。」 と笑いながら....
放生津物語」より 著者:田中貢太郎
一 越中の放生津の町中に在る松や榎の飛び飛びに生えた草原は、町の小供の遊び場所であった。そ....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
聞きたい事があるんだが。」 「へい、お客様、何でござりますな。 氷見鯖の塩味、放生津鱈の善悪、糸魚川の流れ塩梅、五智の如来へ海豚が参詣を致しまする様子、その鳴....
」より 著者:岡本綺堂
殺生だ。」 「きょうはわたくしの志す仏の命日でござります。どうぞわたくしに免じて放生会をなにぶんお願い申します。」 和泉屋は蔵前の札差で、主人の三右衛門がここ....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
がわりになったでしょうよ。この花瓶がですよ。でも、あの人の無事のお祈りのために、放生会をして行きましょう。昨日は大きな鮒を料理りましたから。」 持てとも言わず....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
。すでに述べた文覚江の島参籠と、時政願成就院の建立のほかに、六月二十八日には鶴岡放生会を引き上げて泰衡征伐の祈祷をなし、二十九日には愛染明王の像を武蔵の慈光山に....
私本太平記」より 著者:吉川英治
もいちど、彼はいま辞して来た大屋根を振向いた。――そこの門前近くには、八幡宮の放生池から来る清流に架けられた朱の橋がある。で、それを姓のように、 赤橋殿 ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
赤橋家の門から、反り橋、若宮ノ辻までの、たくさんな庭燎が一せいに点火されたのだ。放生池の水は燃え、大鳥居の朱も、墨の夜空に浮きあがって、その下を今、こよい足利家....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
後世では金沢一郷のみがその氏子たるに過ぎなくなった。八幡宮はその宗社石清水に古く放生会が行われたほどで、ことさらに殺生を忌まれ、また触穢の禁忌のやかましい社なの....
日本の伝説」より 著者:柳田国男
片目観音 大阪府 泉北郡八田荘村家原寺………………………………………………………放生池 神奈川県 橘樹郡向丘村上作延…………………………………………………………....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
合には、場所と時とを限って魚を獲ることを禁ぜられた事もあった。奈良朝に至っては、放生を以て大なる功徳の行為となし、捕えたり飼ったりした生き物を放つ。聖武天皇の御....