放置[語句情報] » 放置

「放置〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

放置の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
く今小樽にありてつぶさに辛酸《しんさん》を嘗《な》めつつあり。もしさらに一二年を放置せば、心身ともに萎靡《いび》し終らんとす。坐視《ざし》するに忍びざるものあり....
想片」より 著者:有島武郎
は「万国の労働者よ、合同せよ」といった。唯物史観に立脚するマルクスは、そのままに放置しておいても、資本主義的経済生活は自分で醸《かも》した内分泌の毒素によって、....
生きている腸」より 著者:海野十三
ことであった。 それからなお二十四時間というものを、彼は慎重な感度でそのままに放置した。 二十四時間経ったその翌日の午前三時であった。彼はおずおずとガラス管....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
ある。服装は、鼠色の寝衣風のズボンと上衣とをつけている。非常に凶悪な青年だから、放置しておいては危険千万である。注意を払って、見つけ次第逮捕するように。場合によ....
白蛇の死」より 著者:海野十三
なった。 警察では他に誰も容疑者として拘引しておらず、この事件はわりに無雑作に放置されている如く見えていたが、其の実捜索は八方に拡がっていて、少しでも怪しいと....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
いるところから観察して、これは多分、実験室の扉が午後九時五分|過に開放された儘、放置されたため、室内の三計器は屋外の気温、気圧、湿度と一致するに至ったものだろう....
三人の双生児」より 著者:海野十三
め、別室へ持ってゆく用意をした。でも真一の死体の方は、寝具にそのまま手をつけずに放置し、疑惑を蒙ることのないようにした。結局他人が見たとき、この離座敷は妾の寝室....
奇賊悲願」より 著者:海野十三
の貸与とその協力とを乞うたのであった。 「それは同情する。君としちゃあ、このまま放置するには忍びないだろう。パチンコの的矢と来ては、返事をする代りにピストルの弾....
超人間X号」より 著者:海野十三
できなかった。 博士のほかに、人が住んでいないこの研究所は、それから無人のまま放置された。しかし博士の気絶のあと、この構内ではいろいろなものが動きだして、奇妙....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
には、日暮に宿についた臨時の客であったせいもあり、彼は起きないままに、部屋の中に放置されていた。 気がついたときには、爆弾が、しきりに落ちて炸裂していた。 ....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
すよ。 少年探偵の眼は光る 兄の身体は重いので、絨氈の上に寝かしたままに放置するより仕方がありません。隣の寝室らしいところから、枕と毛布とをとって来て、....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
るだけだった。彼はそこのところの毛を一生懸命で※った。 蓙の上の血痕をそのまま放置しておくことは、彼の弱い心が許さなかった。彼はナイフを出して、その血痕の周囲....
人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
心ならないものだと深く感動したことである。 医師は、切り開いた頭部をそのままに放置して、今度はまた元のように、屍体の脇に位置を移した。これからいよいよ腹腔にか....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
とになって、そのため、この地方のような山間農村にいまなお多く散在して、不税のまま放置されている『荒蕪地』なるものを民間に払下げる案をたて、帝都復興院総裁後藤新平....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
科学の進歩が生活物資の生産能率を高むる事が必要であって、物欲のための争いを無限に放置されていた今日までの如き状態は解消せらるべきだと信ずる。これは信仰の統一、武....