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放還
「放還〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
放還の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
察へ呼出されてお調べに相成ったこともございますが、伊之吉の申し開きは立派にたち、
放還になって見れば花里の行方はます/\手懸りが切れたようなもの。たゞ和国楼の庭口....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
問して取調を行った。が、それは殆ど形式的な調べで、簡単な聴取書を徴されて、支倉は
放還せられたのだった。この事は後に支倉が獄中で繰返し繰返し、書き連ねているからこ....
「令狐生冥夢録」より 著者:田中貢太郎
令狐※の持論は正しい、志も回でない、条理も立っている、罪を加えることができない、
放還して遺直を彰すがよい」 王はその後で言った。 「烏老はやはり捕えてきて、獄....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
ら、富士の影を浴びて、武蔵相模で育った一児童として、永い間の外国生活から、故国へ
放還された一旅人として、親友と、子供と、忠実なる案内者とに囲まれて、今富士の膝下....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
が。」 と呟《つぶ》やいた。彼の周囲のものも、僅少《きんしょう》な家禄《かろく》
放還金をみんな老爺さんの硫黄熱のために失われてしまっているのだということを、あた....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
持《ふち》に離れた士族は目なし鳥だった。狡《こす》いものには賺《だま》され、家禄
放還金の公債も捲《ま》きあげられ、家財を売り食《ぐい》したり、娘を売ったり、鎗《....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
れは死んだ芸妓の手に持っていた櫂によって判断するよりほかはない。 水沢は無事に
放還された。大体の事実は僕の想像通りであった。水沢は絶対に心中を否認して、なるほ....
「P丘の殺人事件」より 著者:松本泰
かった。 係官は冷かに笑って取合わなかった。夜は更けてから、彼は一|先《ま》ず
放還された。 六 灰を被ったような古いクロムウェル街の家並は、....
「枯尾花」より 著者:関根黙庵
珍と云うべし。 ◎伊賀の上野は旧|藤堂侯の領分だが藩政の頃|犯状明かならず、去迚
放還も為し難き、俗に行悩みの咎人ある時は、本城伊勢の安濃津へ差送ると号し、途中に....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
警察署へ出頭して嘆願し、二葉亭が徳永店員でない事を証明したので一時間経たない中に
放還され、同時に二葉亭の身分や位置が解ったので、その晩巡査部長がわざわざ来訪して....