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「政変〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

政変の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
近時政論考」より 著者:陸羯南
べし」といえり。 これに因りてこれを見れば、彼らは政治の理論を説くにあらずして政変の事実を説くものなりき。事実の上よりしてその説を立てもって時の政治を排斥した....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
は繰り返し読んで見た。 相変わらず景蔵の手紙はこまかい。過ぐる年の八月十七日の政変に、王室回復の志を抱く公卿たち、および尊攘派の志士たちと気脈を通ずる長州藩が....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
戦いが会津方の敗退に終わった時、東山道方面の諸藩ではその出来事を先年八月十八日の政変に結びつけて、あの政変が逆に行なわれたぐらいに考えるものが多かった。もとより....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
で、維新間ぎわまでは同郷の香蔵と相携えて国事に奔走し、あるいは京都まで出て幾多の政変の渦の中にも立ち、あるいは長州人士を引いていわゆる中津川会議を自宅に開かせ、....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
のに過ぎないのである。 それ等の欠点のためでもあり、亦、幕末から明治へかけての政変のためでもあるが、江戸時代の民衆の文芸は、幕府の末に到って遂に堕落し、みる影....
弟子」より 著者:中島敦
る。 子路が再び衛に戻《もど》ってみると、衛侯父子の争は更に激化《げきか》し、政変の機運の濃《こ》く漂《ただよ》っているのがどことなく感じられた。 周の昭王....
牛人」より 著者:中島敦
気を付けて見るが、それらしい人相の男には絶えて出会わない。 数年後、再び故国に政変が起り、叔孫豹は家族を斉に残して急遽帰国した。後、大夫として魯の朝《ちょう》....
惜別」より 著者:太宰治
当然の事のように思われた。しかし、支那にとって不吉の事件が相ついで起った。戊戌の政変がその一つであり、さらに、その二年後に起った北清事変は、いよいよ支那の無能を....
次郎物語」より 著者:下村湖人
や先輩で将官級になった人たちでも、かれには一目おいているといったふうがあり、また政変の時などには、名のきこえた政治家でかれの門に出入りするものもまれではない、と....
二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
僅かに数日にして起こった二・二六事件は、重要の地位にある数名の人物を襲撃し、遂に政変を惹起するに至った。 二 先ず吾々は、〈残酷〉なる銃剣の下に....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
リーという著名な画家がおった。ナポレオンの肖像を画いたこともある人で、フランスの政変のため逃げて来たのである。ファラデーはこの人の部屋の掃除をしたり、靴を磨いた....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
論です。 それまでの陸軍大臣は寺内伯で、お兄様はその信任を得ていられましたが、政変のためにお罷めになって、石本次官が昇進なさいましたのは、明治四十四年八月末の....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
スペインへ送還されるの。 ――ええ、どうしてもよ。そして帰った処で今も云った様に政変は明日起るかも知れないスペインなんです。私はあなたにいま一生の最後のさよなら....
日和下駄」より 著者:永井荷風
沈められるといってもよい。何故《なにゆえ》なれば、仏蘭西の市民《シトワイヤン》は政変のために軽々しくヴェルサイユの如きルウブルの如き大なる国民的美術的建築物を壊....
一九三七年を送る日本」より 著者:戸坂潤
構内容そのものは、却ってその反対な実質を固めるものであったことは人の知る通りで、政変ごとに高まる予算乃至軍事予算はこれを物語って余りあるだろう。かくてとに角一応....