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「故君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

故君の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
弁解しなくっても、信ぜられないと云う事はわかっている。しかし――しかしですね。何故君は西郷隆盛が、今日《こんにち》まで生きていると云う事を疑われるのですか。」 ....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
た。ドレゴはくすりと笑って、顔を右へ振った。 「おお、可愛想な東洋の哲学者よ、何故君はそんなに懐疑を恋人として楽しむのかね」 それを聞いて水戸ははっと顔を硬く....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ってくれただろうか」 「だがしかしだ。これには充分質問例題とする価値があるぜ。何故君は、伸子が覚醒した瞬間に、自分の名前を書かせたのだったね」と云って、乙骨医師....
」より 著者:島崎藤村
ないと思います……」こんなことまで叔父に話して、微笑んで見せた。 「正太さん、何故君はそんなに皆なから心配されるのかね」 「どうも……叔父さんにそう聞かれても困....
殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
つているかしらぬが、ともかく、非常におどろいているらしい。 「ところで、では、何故君が秋川一家をそれほど呪つているか、という問題だ。事は今から二十年前に遡らなけ....
流線間諜」より 著者:海野十三
ですね」 「ナニ曲者だった?」課長は噛みつくように叫んだ。 「そんならそうと、何故君は云わないんだ。そいつが掏摸の名人かなんかで、猿を抱きあげるとみせて、手提か....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
えども、若し出来るならば七月分に間に合せ度と存候。然しこれは当人があてにならぬ事故君の方ではなおあてにならぬ事と御承知被下度候。薄暑の候南軒の障子を開いて偶然庭....
正義」より 著者:浜尾四郎
な矢つぎ早の質問に対して、稍呆れたように清川の顔を見ながら答える。 「何故? 何故君がそんな事を僕にきくのか判らないが、一言で云えば、有罪とすべく証拠が薄弱だか....
三国志」より 著者:吉川英治
と、はばかる色もなく直言した。 蔡瑁は、赫怒して、 「みだりに舌をうごかして、故君のご遺言を辱め、部内の人心を攪乱する賊臣め。黙れっ、黙りおろうっ」と、大喝し....