救世[語句情報] »
救世
「救世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
救世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
に不服をいい出しましたし、殊に、幹枝の姉で鹿子といって、前身がU図書館員だという
救世軍の女士官は、この手記を見ると、途方もない条件をいい出したのです。それが金銭....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
で、 「ね、分るだろう。だからゼムリヤ号を世の中へ送ったわがヤクーツク造船所は、
救世主の一人なんだ。ヤクーツク造船所はこの偉大なるゼ号型船をわが本国だけに独占し....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
に義務があり、犠牲があるのだろう。人は屡※いう、基督は有らゆるものを犠牲に供し、
救世主たるの義務の故に、凡ての迫害と窮乏とを甘受し、十字架の死をさえ敢えて堪え忍....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
、姉の胸によりそってすやすやと静かに眠りつづけていた。千二百十二年の三月十八日、
救世主のエルサレム入城を記念する棕櫚の安息日の朝の事。 数多い見知り越しの男た....
「『聖書』の権威」より 著者:有島武郎
た感動は波の遠音のように絶えず私の心耳を打って居ます。神学と伝説から切り放された
救世の姿がおぼろながら私の心の中に描かれて来るのを覚えます。感動の潜入とでも云え....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
は、二十七か国語が話されるという、人種の坩堝。極貧、小犯罪、失業者の巣。いかに、
救世軍声を嗄らせどイースト・リヴァの澄まぬかぎり、ここの|どん詰りは救われそうも....
「春昼」より 著者:泉鏡花
申せば思想界は大維新の際で、中には神を見た、まのあたり仏に接した、あるいは自から
救世主であるなどと言う、当時の熊本の神風連の如き、一揆の起りましたような事も、ち....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ない時が来たように見える。
だれか、この大危難を救う者は出てこないであろうか。
救世の英雄の足音は、まだ少しも聞えないようである。
ああ、絶望の地球!
....
「露肆」より 著者:泉鏡花
喋る……この学生風な五ツ紋は商人ではなかった。 ここらへ顔出しをせねばならぬ、
救世軍とか云える人物。 「そこでじゃ諸君、可えか、その熊手の値を聞いた海軍の水兵....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
る。 かの贖罪説とても、解釈の仕方によりては立派に生きて来る。汝等はキリストを
救世主とし、神の子とし、又罪の贖者とするが、それは人間的解釈で、かの古代ヘブライ....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
。人を助ける出家の身が、鰻掻きをして殺生戒を破るさえ無茶苦茶なのに、彼岸に達する
救世の船。それを取上げて了ったので有った。一体何寺の何んという坊主だろう。憎さも....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
となった。女の写真屋を初めるというのも、一人の女に職業を与えるためというよりは、
救世の大本願を抱く大聖が辻説法の道場を建てると同じような重大な意味があった。 ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ま旅宿の庭は秋もたけなわである。) 六日、また快晴。早朝、歩を市街に散ずるに、
救世軍の一行(みな婦人)、各街角に銭函を携えて佇立し、来往の人に一ペンスずつ恵与....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
には賛成するが、金で買うて来た女を弄ぶなどいうことは夢にも考えておらぬ』とまるで
救世軍の路傍演説かなんぞのように公衆の席上しかもお茶屋の二階で私たちを侮辱しやは....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
るお堀の土手に登って皇居を遥拝し、夕暮の景色をぼんやりながめている……。ひとりの
救世軍士官が通りかかって声をかけた。 『“ときのこえ”を買ってくれませんか、一部....