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救済
「救済〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
救済の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片信」より 著者:有島武郎
からんと答えるほかはない。
堺氏は「およそ社会の中堅をもってみずから任じ、社会
救済の原動力、社会|矯正《きょうせい》の規矩《きく》標準をもってみずから任じてい....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
の招来を予告するものなるを信ずる次第なり。仍《よ》りて余は、わが日本民族の一部を
救済せんとの目的をもって、ひそかにその事業を進行中なり。されども資金枯渇のため、....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
とってはなつかしい岩内の町が、新しく生まれ出たままのように立ち列なっていた。水難
救済会の制服を着た人たちが、右往左往に駆け回るありさまもまざまざと目に映った。 ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
深く善い愛の所有者であり使役者であった。四十日を荒野に断食して過した時、彼は貧民
救済と、地上王国の建設と、奇蹟的能力の修得を以ていざなわれた。然し彼は純粋な愛の....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
闘隊形を整え日本艦隊及びそれに属する空軍とを撃破し、以て吾が艦隊の不利なる戦績を
救済すべし。尚余力あるに於ては、長駆カシマ灘よりトーキョー湾に進撃し、首都トーキ....
「生の拡充」より 著者:大杉栄
って来る。比較的に健全なる生を有する中間階級がイニシアチブを取って、被征服階級の
救済の名の下に、その援助をかりて事を挙げる。あるいは被征服階級の絶望的反乱となっ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
地球上から見まもってくれていた世界連盟本部からの温かい貴重な贈物だったのである。
救済物資《きゅうさいぶっし》がいっぱいはいっている塔だったのである。食糧、衣料、....
「海底都市」より 著者:海野十三
リたちの思いちがいであった。つづいてカビ博士が語ったところによると、この大震災の
救済のために、わが海底都市は全力をあげてトロ族の国へ急行するというのであった。食....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
を開けば官吏の腐敗、上流の腐敗、紳士紳商の下劣、男女学生の堕落を痛罵するも、是が
救済策に就ては未だ嘗って要領を得た提案がない、彼等一般が腐敗しつつあるは事実であ....
「著作権の問題」より 著者:伊丹万作
唯一の目的として形成し、維持されてきたことの当然の結果であるが、その中でも、社会
救済政策、および文化保護政策の貧困なることは、これを欧米の三、四流国に比較しても....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
ス華族社会切っての伊達者ボニ侯爵がアメリカの金持寡婦の依頼で、この土地で欧洲名門
救済協会の組織を協議したこと等の記事が眼につく――だしぬけに部屋の扉が開いた。 ....
「茶の本」より 著者:岡倉由三郎
ギリシャにあこがれの誠をいたすにつれ、今のギリシャの悲境を見るに見かねて、これが
救済に馳せ向かわんとした情熱の人詩人バイロンに、風※において性行において大いに類....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
味を持ち、日本の現時の教育家や宗教家がこれらの科学的知識を欠くため渠らの手に成る
救済事業が往々無用の徒労に終るを遺憾とし、自ら感化院を創めて不良少年の陶冶や罪人....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
凡人はいくら修業をしたところで所期の幸福は得られそうもない。若い慧鶴は遂に宗教的
救済に見切りをつけ、生きているうちはせめて楽しもう、誰でも人生問題に行き悩んだ人....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
仏教は、人生上の欲望煩悶を救わんとして出来上ったものでありますから、この例などの
救済は最も得意とするところであります。しかして、釈尊をはじめ、古今多数の開祖、名....