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敗血症
「敗血症〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敗血症の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
が馨子高貴なる人生の戦に戦い死す。忠信なりし彼の女は、死に至る迄忠信なりき。病は
敗血症と腸炎の併発、事極めて意外、病勢は急転直下、僅かに二十時間にして彼女は去る....
「廃墟から」より 著者:原民喜
もなく死んでしまったという。あの時、元気で私達の側に姿を見せていた人達も、その後
敗血症で斃《たお》れてゆくし、何かまだ、惨として割りきれない不安が附纏《つきまと....
「道標」より 著者:宮本百合子
、誰か、ちゃんとしたお医者を知っていないかしら」
磯崎恭介が歯をぬいたばかりで
敗血症になり、一晩のうちに死んでから、伸子は行きずりのパリの医者のすべてに信用が....
「明治三十二年頃」より 著者:寺田寅彦
ビタミンの含有比率が減って来て、缶詰料理やいかもの喰いの趣味も発達し、その結果|
敗血症の流行を来したと云ったような傾向がないとも限らない。 こうした輪廻の道程....
「九条武子」より 著者:長谷川時雨
気管支炎も扁桃腺《へんとうせん》炎も回復したが、歯を抜いたあとの出血が止まらず、
敗血症になって、人々の輸血も甲斐《かい》なく、二月七日朝絶息、重態のうちにも『歎....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
高熱、歯齦壊死、咽頭潰瘍などの諸症状をもつ重篤な患者が多数突発したので、私たちは
敗血症じゃないか、何か新しい急性伝染病じゃないかなどと疑い、対症療法を施しつつ詳....
「美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
腕を組んで、暫時考え込んでいた医者は、言い難そうに、 「傷口から黴菌が入ッて
敗血症を起されたとしても――、とにかく、少し腑に落ちないところがありますので、―....
「鷺娘」より 著者:大倉燁子
夜となく、昼となく苦しみつづけて四日目の暁方、まゆみは遂いに死んでしまった。
敗血症で死亡したと思われていたまゆみの死因が夫博士によって覆えされた。踏んだ釘に....