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教え子
「教え子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
教え子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「錯覚の拷問室」より 著者:佐左木俊郎
杖《つえ》によって隠されたる原因をはっきりと申し上げておきたく存じます。わたしの
教え子の千葉房枝がみずから果てて間もないのに、わたしがまた同じ運命を辿《たど》り....
「新生」より 著者:島崎藤村
の中年の僧侶が祭壇の前に並んでいることも忘れ、白い冠《かぶ》りものを冠った尼僧が
教え子らしい女生徒を引連れて聴衆の中に混っていることも忘れ、つい側に腰掛けた黒ず....
「春の鳥」より 著者:国木田独歩
たが、元来私の当時教師を勤めていた町はごく小さな城下ですから、私のほうでは自分の
教え子のほかの人をあまり知らないでも、土地の者は都から来た年若い先生を大概知って....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
てこう答えた。 「お直もお力も九つの春から手習いに来て居ります。わたくしも自分の
教え子の行状については、ふだんから相当に気をつけて居りますが、お直はおとなしいよ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
た休み茶屋もある。吉左衛門はじめ、組頭|庄兵衛、そのほか隣家の鶴松のような半蔵の
教え子たちは、峠の上まで一緒に歩いた。当時の風習として、その茶屋で一同別れの酒を....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。恭順はその話を聞くと腹をかかえて笑い出した。江戸の人、斎藤彦麿は本居|大平翁の
教え子である、藤垣内社中の一人である、宣長翁とは時代が違うというのである。 「し....
「火星兵団」より 著者:海野十三
二少年のつよい味方が、一人あらわれたのである。
新田先生は、つい一年前に別れた
教え子の千二が、とんでもないうたがいをうけ、警視庁に入れられたことを朝刊で知り、....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
も、動くのも、雨風だって、毎日体操同然なんでございますものね。」 と云った。「
教え子」と題した、境遇自叙の一篇が、もう世に出ていた。これも上杉先生の門下で。―....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
水に越したものはござらぬ……。』 指導役のお爺さんはそんな御愛想を言いながら、
教え子の少女に水をすすめ、又御自分でも、さも甘そうに二三|杯飲んでくださいました....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ることだということをたしかめました。そして、ローリイは、じぶんの家庭教師が、その
教え子に秘密をうちあけてくれないのを怒り、無視されたその侮辱に、なにかしかえしを....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
し、罪人どころか、ひそかに自ら救国の国士英雄を気どるような連中は云うまでもなく、
教え子、使用人、子供などをセッカンする教師、上役、親父の類に至るまで、善人の犯罪....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
対手になってくれたものだ。 雪子姉の夫は学校の先生をしていた。町で大事にされ、
教え子たちがやって来た。豊子姉は自分でどんどん御馳走をしてもてなした。自分の家で....
「縁談」より 著者:佐藤垢石
て、青山のある女学校に教鞭をとっていたのですが、芝のあの山泉男爵さんのお嬢さんが
教え子だったので、そのお嬢さんが卒業すると、男爵家の懇望でそこの家庭教師になった....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
の関係があるものとしては考えなかつたと、言つた方がいい。それはただ、以前に自分の
教え子の一人であつた隣村の赤の他人の娘に過ぎなかつた。 三 黄色....
「ひとりすまう」より 著者:織田作之助
。むしろ誘惑されたのは自分の方だ。明日子は夫が病気で寝ている時も家に出入する夫の
教え子の学生たちと遊びまわっていたのだ。自分はそれを苦々しく思っていた位だ。――....