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教場
「教場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
教場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一房の葡萄」より 著者:有島武郎
走りまわって遊びはじめましたが、僕だけはなおさらその日は変に心が沈んで、一人だけ
教場《きょうじょう》に這入《はい》っていました。そとが明るいだけに
教場の中は暗く....
「星座」より 著者:有島武郎
だめだとしてだ、……おい、皆んな立つなよ。……何んだ、試験だ……試験ぐらい貴様、
教場に行って居眠りをしていりゃあ、その間に書けっちまうじゃねえか」
「俺に用がな....
「放浪」より 著者:織田作之助
った。子守をした。その他いろいろ働いた。順平は文吉の手だすけをした。兄よ、わりゃ
教場で糞したとな。弟よ、わりゃ寝小便止めとけよ。そんなことを云いかわして喜んでい....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
云った風采、云い知らぬ品威が籠って、閑耕は思いかけず、はっと照らされて俯向いた。
教場でこそあれ、二人だけで口を利くのは、抑々生れて以来|最初である。が、これは教....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
法華経で本門の中心問題、即ち超常識の大法門を説こうとしたとき、インド霊鷲山上の説
教場を空中に移したのは、真に驚嘆すべき着想ではないか。通達無碍の空中への飛躍は、....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
もので。――風に紛れて針の音が全く聞えぬ。 そう言えば、全校の二階、下階、どの
教場からも、声一つ、咳半分響いて来ぬ、一日中、またこの正午になる一時間ほど、寂寞....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
。更に手重いのになると、教授用の大きい算露盤を背負わせて、教師が附き添って各級の
教場を一巡し、この子はかくかくの不都合を働いたものであると触れてあるくのである。....
「わが町」より 著者:織田作之助
そこそ夜食をたべているのが、障子にうつっていた。 学校での君枝は出来がわるく、
教場で他所見ばかししていた。 「佐渡島サン! ソンナニ外ガ見タカッタラ、
教場ノ外....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
「何の、蔭でいうくらいなら優しいけれど、髯がね、あの学校の雇になって、はじめて
教場へ出た時に、誰だっけか、(先生、先生の御姓名は?)と聞いたんだって。するとね....
「アラメダより」より 著者:沖野岩三郎
いる。誰がどんなに間違っているか、いないかは全級の生徒に一目瞭然である。 次の
教場ではよく肥えた女教師が、生徒の勉強している机の上に、デッカイお尻を据えて平気....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
に談話し、茶菓を喫して去ることあり。すなわち小懇親会なり。ゆえに、米国の寺院は説
教場のほかに待合所を兼ぬるものなり。 政教子、ニューヨーク府にありて一日公園に....
「西航日録」より 著者:井上円了
校舎はバンガーの丘上にありて、当地第一の位置を占む。校長の宅はその校内にありて、
教場および寄宿舎とその棟を同じくす。ゆえに余のここにあるや、朝夕親しく授業および....
「残された日」より 著者:小川未明
ほかの生徒らが勇んで帰ってしまったにかかわらず、独り教室に残っていたのです。広い
教場の中に、ただ自分ひとりぎりになると急に四辺が寒く、わびしくなって見えました。....
「人間性の深奥に立って」より 著者:小川未明
それ自身の有する各違った個性を成長させることに外ならぬ。今の教育は多くの生徒を一
教場の内に集めて、与えられたる教科を教うるようであるが、それでは各個人に就て深い....
「放浪」より 著者:織田作之助
た。子守をした。その他いろ/\働いた。順平は文吉の手だすけをした。兄よ! わりゃ
教場で糞したとな。弟よ、わりゃ寝小便止めとけよ。そんなことを言いかわして喜んでい....