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教官
「教官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
教官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
ろしくお願いします。」
大佐に別れた保吉は喫煙室へ顔を出さずに、誰も人のいない
教官室へ帰った。十一月の日の光はちょうど窓を右にした保吉の机を照らしている。彼は....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
壊《こわ》した。今日《きょう》はまだやっと十何日かである。二十八日の月給日に堀川
教官殿と書いた西洋封筒《せいようふうとう》を受け取るのにはかれこれ二週間も待たな....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
ある雪上《ゆきあが》りの午前だった。保吉《やすきち》は物理の
教官室の椅子《いす》にストオヴの火を眺めていた。ストオヴの火は息をするように、と....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
す》み
――或空想――
保吉《やすきち》は二階の食堂を出た。文官
教官は午飯《ひるめし》の後《のち》はたいてい隣の喫煙室《きつえんしつ》へはいる。....
「ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
ンという若い大尉が転任してきた。なんでも、今まではブリュッセル陸軍大学の砲兵科の
教官をしていたというので、フレロン要塞の参謀の任に当ったのである。戦術においては....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
はこんだ。そこは海岸の中へずっとつきだした弁天島のような小嶼《こじま》があった。
教官連をはじめ、それぞれの係員はそれぞれの配置について、いまや命令の下るのを待つ....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
火演習を行なったばかりか、東京のある聯隊の機動演習にも参加したものである。体操の
教官――ある陸軍大尉はいつも僕らには厳然としていた。が、実際の機動演習になると、....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
中尉になったばかりで、綺麗な花嫁のお繁さんと一緒に奥の方の離れにいた。士官学校の
教官をして、陸軍大学校の入学準備をしていたのだ。 女中どもは僕を越後の若様と言....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
を引ッかいた。 これは、内地で、早足行進に、どうしてもすねが伸びない初年兵が、
教官にボロクソにこづきまわされて、古いお城の松の枝で頸を吊って死んだ、その晩にう....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
て見ようかという多少の志がないでもなかった。また、学校を出る当座には、陸軍大学の
教官となって、幼年学校時代の同窓等に、しかもその秀才等に「
教官殿」と呼ばして鼻を....
「鵞鳥」より 著者:幸田露伴
うこと?」 「…………」 「辞職?」 と聞いたのは、吾が夫と中村という人とは他の
教官達とは全く出が異っていて、肌合の職人風のところが引装わしてもどこかで出る、そ....
「わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
々であつた。 私が二十二三の頃であつたが、夏休みで帰省してゐるとき、海軍の水泳
教官のたしか岩田とかいふ人物が新潟佐渡間を泳ぐためにやつてきた。臥龍先生の頃と違....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
りの中にピストル片手にゆかた掛けで暴れ込み、誰彼かまわずなぐり付けたり、中学校の
教官が村の有力者の子供を除き全部なぐったり、私に鼻血を出されたボスが、ある矢張り....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ない。折々セラの方にも帰って問答に出なくてはならん。もっとも医者であるから幾分か
教官の方でも大目に見てくれて、そう毎日出なくったって叱言は喰わないんですけれども....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ある。 ただ、箕作博士の所論もマハン鵜呑みの点がある。後年、箕作博士が陸軍大学
教官となって来られた際、一度この点を抗議して博士から少しく傾聴せられ来訪をすすめ....