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教誨
「教誨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
教誨の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
。現に死刑の行われた夜《よ》、判事、検事、弁護士、看守《かんしゅ》、死刑執行人、
教誨師《きょうかいし》等は四十八時間熟睡したそうである。その上皆夢の中に、天国の....
「癩」より 著者:島木健作
たということはまずないといっていいのである。――よほど後のことではあるが、太田は
教誨師《きょうかいし》を呼んで書籍の貸与方を願い出たことがあった。監房に備えつけ....
「獄中記」より 著者:大杉栄
に消化れて腹が空って仕方がないと言うんですな。」 坊さんは坊さんらしく、ある時
教誨師とその話をしたら、眉を顰めながらにこにこしていた。 僕はこの上もぐもぐや....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
だ。少なくとも、あらゆる死にかたの中で、獄死だけはどうかして免かれたい。 収賄
教誨師 獄中で一番いやなのは冬だ。 綿入れ一枚と襦袢一枚。シャツもなければ足....
「超人間X号」より 著者:海野十三
をかけたり、死んだあとは死骸《しがい》をひきおろしたりする執行補助官、もう一人は
教誨師《きょうかいし》であった。 すでに用意は終り、死刑囚火辻は絞首台の上にの....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
に六七人である房にいた。甚だおちつかぬ一夜を明して二日目になれば、まず呼出されて
教誨師の説諭をうけた。
教誨師というのは本願寺の僧侶で「平民新聞というのはタシカ非....
「不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
長に続いて、痩躯鶴のような典獄さんと、それから大きな山芋に金襴の衣を被せたような
教誨師とが静々と入って来た。 「ああ、話の途中でしょうが……」と看守長が声をかけ....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
まいにはならぬのだと彼はいっていました。 獄中での唯一の彼のおしゃべりの時間は
教誨師の訪問を受ける時でした。
教誨師は彼をしきりに説き伏せようとしました。が、博....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
はないと云って、その愛弟子のために誤解を悲しんでいたものである。市谷刑務所の藤井
教誨師なども、この点をそれとなく感じているのだろう、三木君の転向は本物だと保証し....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
たような××××な動機や(流石に之はあまり多くない)、「家庭愛によるもの」とか「
教誨指導によるもの」とかいう×××××なのを初めとして、色々尤もらしく挙げられて....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
書人だったこともある。その裁判は非常に市人の興味をひいた。死刑執行の前日に監獄の
教誨師《きょうかいし》が病気になった。刑人の臨終の折りに立会うため一人の牧師が必....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ど寄宿生らはその他に二人の男を見たことがあった。一人はバネス師という年老いた醜い
教誨師《きょうかいし》であって、それを皆は会堂の歌唱の間《ま》で格子《こうし》越....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
なかった。よくなったのはそのことばかりではなかった。私の若さ、私の従順さ、監獄|
教誨師《きょうかいし》の世話、それからことに、わかりもしない門衛に私が言ってやっ....
「審判」より 著者:カフカフランツ
「そう言われました」 「それじゃ、君が私の捜していた人だ」と、僧が言った。「私は
教誨師だ」 「ああ、そうですか」と、Kは言った。 「君と話すために」と、僧が言っ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ま、ロンドン塔に帰るや、彼は物狂おしい反動的な激情に陥った。ある清教派の坊さんが
教誨のため彼の檻房に送られたが、このお坊さんは巧みに彼の良心をついた。エセックス....