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敢然
「敢然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敢然の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠義」より 著者:芥川竜之介
、放肆《ほうし》を諫《いさ》めたり、奢侈《しゃし》を諫めたりするのと同じように、
敢然として、修理の神経衰弱を諫めようとした。
だから、林右衛門は、爾来《じらい....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
ただ殉国者の意気に燃え、自らかけた号令に服して、ミルキ国最後の二人は鉄扉に向って
敢然とぶつかっていった。 その刹那、二人は黄色い火花に全身を包まれたと感じた。....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
間を讃美したことに何んの不思議があろう。そしてエマアソンがその撤回を強要した時、
敢然として耳を傾けなかった理由が如何に明白であるよ。肉にまで押し進んでも更に悔い....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
国民不動の信仰が、いかなる困難をも必ず克服する。苦境のどん底に落ちこんでも泰然、
敢然と邁進する原動力は、この信仰により常に光明と安心とを与えられるからである。日....
「蠅男」より 著者:海野十三
の入口には鍵が懸っていた。 落ちた仮面 「此奴がッ――」 ドドンと帆村は
敢然引き金を引いた。今や危急存亡の秋だった…… 「うわッはッはッ」 人を喰った....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
一大潜水飛行艦隊を持つことに成功したのであった。そして丁度二、〇〇〇年を迎えて、
敢然立って、太青洋の制覇と、イネ帝国再建の戦を起したというわけだった。 三十年....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
いるとは思えないと主張してゆずらず、その揚句、遂に洪青年の意に従って、われわれは
敢然、鑿岩車を駆って、怪音のする地点に向け、最後の突撃を試みました。 やがて、....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
地底戦車が、遭難船の船底をぬけおちまして、海底ふかく沈没しましたときから、自分は
敢然、先頭に立って、この戦車を操縦しつづけたのであります。ぜひともこの大困難を克....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
いことができるものか。 しかしわが川上機関大尉は、いかなる自信があっての上か、
敢然として実行計画をたてた。そしてやっつけたことというのが、上にのべた三つのこと....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
会に赴任した。在職中たまたま疱瘡が流行して、死者続出の有様であったが、モーゼスは
敢然として病者の介抱救護に当り、一身にして、牧師と、医者と、埋葬夫とを兼ぬる有様....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
を育てる傍ら新しい進歩主義を奉ずる婦人団体へ入って居た。其の団体は大戦当時ですら
敢然不戦論を主張し平和論を唱導して居たが大戦|終熄後は数万の未亡人を加えて英国の....
「今日になるまで」より 著者:上村松園
ではあり、石にかじりついても親子三人でやってゆきますと言って八つになる姉と三人で
敢然と立ち上りました。 小さい時分から絵を描くのが一番の楽しみでした。四条御幸....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
が、相手によってはまた磐石のようにしっかりして鎗先のように鋭くもなります。時には
敢然と闘いもします。物事に応じて、その時一番にそれを始末するのに都合の良い心の方....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
と思ったら、ハッシとそれをたたきつけた、刃物は蒲団の上にずぶりと突立った。本田は
敢然と起立って飛びかかり、全力をこめて組みついた。真黒い二つのかたまりは上になり....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
四年、特に一九一五年ルーデンドルフ等の東方に於ける成功に乗じ、彼らの献策を入れて
敢然東方に兵力を転用しなかった事を攻撃せられる。彼らの云う如くせば、露国に一大打....