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「敬意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

敬意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
護を重んじたかどうか、その辺は甚だはっきりしない。多分はやはり国防計画にも相当の敬意を払っていたであろう。しかしそれをそう云わなければ、この楽天家の中尉の頭に変....
十円札」より 著者:芥川竜之介
ぎん》である。これは少しも虚礼ではない。彼は粟野さんの語学的天才に頗《すこぶ》る敬意を抱《いだ》いている。行年《ぎょうねん》六十の粟野さんは羅甸《ラテン》語のシ....
校正後に」より 著者:芥川竜之介
ると、書いていることはしばらく問題外に置いて、つかまえ方、書き方のうまいのには、敬意を表せずにはいられないことが多い。(そういう人は、自然派の作家の中にもいる)....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
理と、いろいろな事をよく知っているのとに、悩まされて、追々この鼻眼鏡の前に一種の敬意に似たものを感じかかっていたのである。老紳士はこの間にポケットから、また例の....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
のみこと》だの手力雄尊《たぢからおのみこと》だのと云う年長者《ねんちょうじゃ》に敬意を払っていた。しかしそれらの尊《みこと》たちは、格別彼に敵意らしい何物も持っ....
将軍」より 著者:芥川竜之介
なのだそうだ。わしは人臣としては、水戸黄門と加藤清正《かとうきよまさ》とに、最も敬意を払っている。――そんな事を云っていられた。」 穂積中佐は返事をせずに、頭....
魚河岸」より 著者:芥川竜之介
と、これは切り味《み》じゃないかと云ったりした。如丹はナイフの切れるのに、大いに敬意を表していた。保吉はまた電燈の明るいのがこう云う場所だけに難有《ありがた》か....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
来ると彼れは鞍《くら》も置かずに自分の馬に乗って出て行った。人々はその馬を見ると敬意を払うように互にうなずき合って今年の糶《せり》では一番物だと賞《ほ》め合った....
星座」より 著者:有島武郎
た顔をしていた。柿江はガンベを野放図《のほうず》もない男だと思って、妙なところに敬意のようなものを感じさえした。そしてその日はできるだけさしひかえて神妙にしてい....
クララの出家」より 著者:有島武郎
、上から下まで生活している世界だ。一つは市民らが信仰しているにせよ、いぬにせよ、敬意を捧げている基督及び諸聖徒の世界だ。クララは第一の世界に生い立って栄耀栄華を....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
に印刷に附しても差支えないのであった。神という字は、いつも頭文字で現れ、いかにも敬意を表するかの如く、それに限りて、ゆっくり書くのであった。取扱わるる題目は、悉....
飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
丁度やはりその前後にちょっと「ホトトギス」を覗いて見たら、虚子先生も滔滔と蛇笏に敬意を表していた。句もいくつか抜いてあった。僕の蛇笏に対する評価はこの時も亦ネガ....
久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
に久保田君の芸術的並びに道徳的態度を悉理解すること能わず。然れども君の小説戯曲に敬意と愛とを有することは必しも人後に落ちざるべし。即ち原稿用紙三枚の久保田万太郎....
狂人日記」より 著者:秋田滋
護士、若い法律顧問、判事たちも、二つの凹んだ眼が光っている彼の痩せた顔に、大きな敬意を表するために、非常に低く頭を下げて挨拶をしたものだった。 彼は犯罪を追求....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
またその家の近所に今村次郎という標札を見付け、この名高い速記者(種々の講談の)に敬意を感じたことを覚えている。―― 僕は講談というものを寄席ではほとんど聞いた....