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敬礼
「敬礼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敬礼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
に生徒のないような、悠然とした態度を示しながら、一段高い教壇に登って、自分たちの
敬礼に答えると、いかにも人の好さそうな、血色の悪い丸顔に愛嬌《あいきょう》のある....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
大工《だいく》だったと云う、堀尾《ほりお》一等卒に話しかけた。
「みんなこっちへ
敬礼しているぜ。」
堀尾一等卒は振り返った。なるほどそう云われて見ると、黒々《....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
歩いて来た。保吉はこの機関兵の顔にどこか見覚えのある心もちがした。機関兵はやはり
敬礼した後《のち》、さっさと彼の側《そば》を通り抜けた。彼は煙草《たばこ》の煙を....
「生きている腸」より 著者:海野十三
血なんか引いているのであろうと善意に解し、したがってこの衛門では、常に第一公式の
敬礼をしていた。 ふふんと鼻を鳴らして、弊服獅子頭の医学生吹矢隆二は、守衛の前....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
令をかけるというのは日本流ではない。日本では、まあ必要があれば采配を振るのです。
敬礼の際「頭右」と号令をかけ指揮官は刀を前に投げ出します。それは武器を投ずる動作....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
侍女七人、花のごとくその間を装い立つ。 公子 博士、お呼立をしました。 博士 (
敬礼す。) 公子 これを御覧なさい。(姿見の面を示す。) 千仭の崕を累ねた、漆....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
だ。 帆村たちは、地上指揮所の前に整列した。班長左倉少佐が前に立っている。一同
敬礼を交す。それから班長から、本日の宇宙偵察隊出発について、力強い激励のことばが....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
ここに居るただこの人民蒼生のためというにも、何時でも生命を棄てるぞ。 時に村人は
敬礼し、村長は頤を撫で、有志は得意を表す。 晃 死ね!(と云うまま落したる利鎌を....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
梯子を伝って機関部へ下りていった。 当番下士官が、椅子からとびあがって、さっと
敬礼をした。 「おう。川上機関大尉はいられるか」 するとその兵曹は直立したまま....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
とあるのを見た時、……もう一人居た、散切で被布の女が、P形に直立して、Zのごとく
敬礼した。これは附添の雑仕婦であったが、――博士が、その従弟の細君に似たのをよす....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
威光が素晴らしい時だったから、町名主は御紋服を見ると周章てて土下座をして恭やしく
敬礼した。毎年の元旦に玄関で平突張らせられた忌々しさの腹慰せが漸とこさと出来て、....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
しむるに異ならず。 パリにて往来の人、街上にて棺車を見るときは、みな帽を脱して
敬礼をなす。よき風習というべし。 英国教宗にては、各寺の住職は戸長役場の役人に....
「西航日録」より 著者:井上円了
の、みな氏を見て合掌の礼を行う。その中には舌を出だすものあり。出舌はチベットの最
敬礼なりという。笑うべきの至りなり。氏は当地にあるラマ寺の住職に余を紹介し、これ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
しかも大統領就職の祝日なれば、小学生徒二千人列を成し、国歌を奏し、大統領の席前に
敬礼して過ぐるを傍観す。動止整然たり。当日、コロンブス発見の往時を回想して一詩を....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
である。専制君主の傭兵が横隊戦術に停頓せしめたのである。号令をかける時刀を抜き、
敬礼する時刀を前方に投出すのはこの時代の遺風と信ずる。精神上から言ってもまた実戦....