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敬遠
「敬遠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敬遠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
ったのでした。自分が短刀を持っていたのを殺意ありと解した勝見は、それ以来、自分を
敬遠しているのに違いあるまいと思われたのです。勿論勝見は其の夜のことを再び口にし....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
ぎ廻る程の男なんですが、それでもD50・444号の無気味な経歴に対しては少からず
敬遠――とでも言いますか、内心よんどころない恐怖を抱いていたんです。で二人共最初....
「食魔」より 著者:岡本かの子
を見透されまいと、嵩にかかって人に立向う癖が彼についてしまっている。それはやがて
敬遠される基と彼は知りながら自分でどうしようもなかった。彼は寂しく自宅へ近付いて....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
てるとでも思ってるか知れませんよ。そして用心深いから身辺を用心する為めにあなたを
敬遠しちまったのかも知れませんよ。」 と葉子に云った。そう云われれば葉子は坂本....
「断層顔」より 著者:海野十三
それは分ったものでない。こういう場合、世間では先に自分を救った者を煙ったく思って
敬遠したり、又ひどい例では、隙があらば恩人の足をすくって川の中へ放り込もうとする....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
ばかりここに残った所以である。矢藤は小浜屋の姓である。これで見ると、廓では、人を
敬遠する時、我が子を呼ぶに、名を言わず、姓をもってするらしい。…… 矢藤老人―....
「雨」より 著者:織田作之助
けると破産したような顔で相手を恨むといった風で、もともと上手とはいえないし誰にも
敬遠されて、相手のないところから、ちょくちょく境内の蓮池の傍へ遊びに来る豹一に教....
「『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
云わせれば、彼等は識らざるが故に排撃しているのである。彼等には取扱い得ないが故に
敬遠しているのである。それは排撃の理由にならぬ。如何に排撃しようと、科学小説時代....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
で、いつも若い者の仲間入りをして、そこらを遊びあるいていた。大抵の老人は若い者に
敬遠されるものであるが、梶田さんだけは例外で、みんなからも親しまれていた。実はき....
「髪」より 著者:織田作之助
の毛の者が勧誘に行っても、誰も会おうとしないだろうと思ったのか、保険会社すら私を
敬遠した。が、私は丸刈りになってまで就職しようとは思わなかった。 このような状....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
に対して非常に厳格であった。それでそのために坑夫達からは恐れられ、幹部連中からは
敬遠されがちであった。が、しかし殺されるなぞと云うような変に個人的な、切羽詰った....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、現にわたしなどもその一人であったが、局外者の書いたものは、坪内博士の作でさえも
敬遠主義を取られている時代において、なま若いわたしらの書いたものなどが所詮相手に....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
書いたり読書に親んだりするとさも働きのない低能者であるかのように軽蔑されあるいは
敬遠される。二葉亭ばかりが志を得られなかったのではない。パデレフスキーも日本に生....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
々木のところへ頼むって北見から電報を打ったんだ。市岡はへいぜいがへいぜいで皆から
敬遠されていたから、誰も友達が寄りついてくれないのではないかと、それが心配だった....
「雨」より 著者:織田作之助
ると破産したような顔で相手を恨むといった風で、もと/\下手な将棋ではあるし誰にも
敬遠されて相手のないところから、ちょく/\境内の蓮池の傍へ遊びに来る豹一に将棋を....