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数え上げる
「数え上げる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
数え上げるの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの道」より 著者:有島武郎
呼んだ人もある。理想、現実と呼んだ人もある。空、色と呼んだ人もある。このごときを
数え上げることの愚かさは、針頭の立ちうる天使の数を数えんとした愚かさにも勝《まさ....
「懶惰の歌留多」より 著者:太宰治
を選ばずともよい。時に依《よ》っては、電柱を、ポストを、街路樹を、それぞれ一人に
数え上げるがよい。キュウピッドの生れることは保証の限りでないけれども、ヴァルカン....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
られて行きつつあるではないか。 ……私がJ・I・Cに殺されなければならぬ理由は
数え上げるだけ野暮であろう。私が二年前に、前総監の許可を得て、M男爵から内密に借....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
人残って、櫓櫂を引上げてそこいらの縄暖簾に飲みげに行きます。 その舟の中の魚を
数え上げるのは市場の若い者で、両手で五匹ぐらいずつ一掴みにして……ええ。シトシト....
「省察」より 著者:デカルトルネ
れる部分から、直接に影響せられるということを、認めるのである。この部分は、ここで
数え上げることを要しない無数の経験の証明するごとく、それが同じ仕方で配置せられる....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
ールへ!」 それから、次に、 「国華・ホール!」 ――そんな風にして、ざっと
数え上げると、ユニオン、日米、国華、銀座、フロリダと、都合五つの舞踏場を踊り回っ....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
た真昆布の葉は、すべて宝石のような輪蟲の滴を垂らし、吾々はその森の姿を、いちいち
数え上げることができるのだ。 そしてその中を、銀色に光るかますの捲毛に戯れたり....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
私が宝塚音楽学校をつくって四十一年だ。その間卒業生が何人出たか、ずっと古い人から
数え上げると二千人は出ているだろう。今わかっているので千数百人ある。大正十二年か....
「城」より 著者:カフカフランツ
おそらく私の計画のうちに入ることになるだろうよ。おかみはただ、このことを私の罪を
数え上げるときにいい忘れただけなんだろう。でも、もしこれがそんな悪質な話ではなく....
「「自然」を深めよ」より 著者:和辻哲郎
性情をつかんでいる者は、たぐいまれなのである。私はここに彼のつかんだ無数の真実を
数え上げることはできない。ただ一つ、(特にそれが人間の自然でないと考えられている....