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数え年
「数え年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
数え年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
この集にはいっている短篇は、「羅生門」「貉《むじな》」「忠義」を除いて、大抵過去一年間――
数え年にして、自分が廿五歳の時に書いたものである。そうして半《なかば》は、自分た....
「非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
もの》ゆえ、彼はこれを丈夫《じょうぶ》な麻糸で綴じなおした。 この時が僕も桂も
数え年の十四歳。桂は一度西国立志編の美味《うまみ》を知って以後は、何度この書を読....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
とどめられていたからである。 長男の十四郎と滝人との間に生れた稚市は、ちょうど
数え年で五つになるが、その子は生れながらに眼を外けさせるような、醜悪なものを具え....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
一 埃 僕の記憶の始まりは
数え年の四つの時のことである。と言ってもたいした記憶ではない。ただ広さんという大....
「海異記」より 著者:泉鏡花
喰ったわ、その数三万三千三百さるほどに爺の因果が孫に報って、渾名を小烏の三之助、
数え年十三の大柄な童でござる。 掻垂れ眉を上と下、大きな口で莞爾した。 「姉様....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
千曲川に河童が棲んでいた昔の話である。 この河童の尻が、
数え年二百歳か三百歳という未だうら若い青さに痩せていた頃、嘘八百と出鱈目仙(千)....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
の蹄《ひづめ》の下に天下を蹂躙《じゅうりん》してくれよう、というのである。これが
数え年で二十四の男児である。来年卒業証書を握ったらべそ子嬢に結婚を申込もうなんと....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
金一郎様といい、奥方にお子様がないところから、ゆくゆくは内藤家を継ぐお方で、今年
数え年十四歳、武芸の方はそうでもなかったが学問好きのお方であった。 廊下をへだ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
ない、気さくに巫山戯た江戸児でね。行年その時六十歳を、三つと刻んだはおかしいが、
数え年のサバを算んで、私が代理に宿帳をつける時は、天地人とか何んとか言って、禅の....
「保久呂天皇」より 著者:坂口安吾
うかこの人は」 彼を見上げてこう冷静に質問したのは子供の方であった。この子供は
数え年七ツである。キチガイは挨拶がわりに冷水をしゃくッてぶッかけようとするから、....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
でしょう。この集団はメチャ/\。最後の日だわ。兄さんは誰のものでもいけないのよ」
数え年十九の隠者は、ここで又カラカラと笑って、 「これは、しかし、集団人の節度に....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
「二都物語」はチャールズ・ディッケンズ(一八一二―一八七〇)の一八五九年の作である。すなわちこの巨匠が
数え年四十八歳の時の作である。作者は一八三六年に諧謔小説「ピックウィク倶楽部」に....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
ではあり資産家ではあり、立派な生活を営んでいた。お染という一人娘があった。その時
数え年|漸く二歳で、まだ誕生にもならなかったが、ひどく可愛い児柄であった。夫婦の....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
違いますって? アッハッハッ、さようさよう、三十五になんかなるものですか。ええと
数え年十九歳で。……え、何ですって? 違いますって? さようさよう大違いで、アッ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
央執行委員長欠員のもとに私が書記長、細野三千雄が会計に選ばれた。 この時の私は
数え年二十九歳、負けん気と責任感から書記長を引受け、臨席する多数の警官を前にして....